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ニュージーランド独特のデザートと言えば誰もが思い付くのが、ホーキーポーキーアイスクリームか、パブロバではないでしょうか。
このパブロバ。
ニュージーランド人はニュージーランドが発祥だといい、オーストラリア人はオーストラリアが発祥だといいます。
そこで今回は日本ではあまり知られていないこのパブロバがどんなお菓子なのか、それから「どっちが発祥の地なのか」を調べてみました。いろいろ調べていくと意外とニュージーランド人もオーストラリア人も知らないかも?という事実を見つけることができました。
パブロバってどんなお菓子
まずパブロバがどんなお菓子なのか紹介します。
ものすごく簡単にいうとメレンゲを焼いて、その上に生クリームやフルーツを盛ったお菓子です。
もう少し具体的に書くと、卵白、グラニュー糖、塩、コーンスターチ、バニラエッセンス、酢などを入れて、しっかり角が立つくらいまで泡立てたものをオーブンで焼きます。
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ニュージーランドのスーパーでは焼いた生地だけ売られていて、自分たちで生クリームやフルーツを盛って食べることもできます。
ただし市販されているパブロバは砂糖の量がものすごく多くて、歯が溶けるかも!?と思うほど甘いものが多いです。
レストランで食べるパブロバはもっと上品なものが多く、中にアイスクリームを入れたり、いろいろ趣向を凝らしたものもあります。
以前、クライストチャーチから車で1時間ほど離れた郊外にある毎年ワイナリーレストランとして受賞しているPegasus Bayで食べたパブロバは、過去に食べたデザートの中でも5本の指に入るんじゃないか?と思えるほど美味しいものでした。
パブロバはどちらかというと普段食べるデザートはなくて、お祝いの時や人がいっぱい集まったときに出されるケーキみたいな扱いをされることが多いみたいです。いわれてみれば語学学校の誕生日会ではパブロバが出てました。
パブロバの名前の由来
ところでパブロバってなんかちょっと変わった名前ですよね。
英語っぽくないし、だからと言ってマオリ語っぽくもない。ちなみにアルファベットで書くとPavlovaと書きます。
パブロバの名前の由来はロシアのバレーダンサーAnna Pavlovaから来ています。
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この人がAnna Pavlovaです。
彼女は世界で初めて世界ツアーをしたバレーダンサーであり、歴史上でもっとも素晴らしいバレーダンサーの一人と賞されているすごい人です。
発祥の地はどっち?ニュージーランド?オーストラリア?
パブロバの発祥の地がニュージーランドなのか、オーストラリアなのかはもう何十年にもわたって議論されています。
でも、実はキチンと紐解いていくとその結果はすでに出ていました。
意外とニュージーランド人もオーストラリア人もその真相を知らないのかもしれません。
© AnneCN
パブロバというお菓子が歴史に名前を見せるのは、奇しくもニュージーランドとオーストラリアで同じ年1926年です。
ニュージーランドのパブロバが最初に登場するのはKeith Moneyが書いたAnna Pavlovaの伝記です。
Anna Pavlovaが1926年に世界ツアーでウェリントンに訪れたとき、ホテルでパブロバを食べたと記されています。
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そしてオーストラリアのパブロバが登場するのも1926年。Davis Dainty Dishesという本にお菓子として登場します。
同じ年だった理由の1つは上で紹介したAnna Pavlovaが世界ツアー中の1926年に両国を訪れ、それぞれが彼女をモチーフにしてデザートを作ったからです。
では、どちらがオリジナルなんでしょうか?
実はどちらがオリジナルなのかを決める決定的なポイントは「どちらが早く作ったか」ではありません。
実はどちらが「今現在、一般的に食べられているパブロバを作ったのか」が重要な鍵を握っているんです。
ウェリントンでAnna Pavlovaが食べたパブロバは、Anna Pavlovaが着ているバレエの衣装チュチュをモチーフにした卵白を焼いたデザートでした。メレンゲで形を作って生クリームが載っていたと彼女の伝記には書かれているそうです。
ところがオーストラリアで出版された本に載っているパブロバはいろんな色を使ったゼリー状のお菓子だったんです。
これがその本のレシピページです。材料にも「ゼラチン」とは書かれていますが、タマゴは材料に含まれていません。
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つまりもしかしたらオーストラリアの方が先に「パブロバ」というゼリー状のお菓子を作ったかもしれませんが、今現在みんなが知っている卵白を使ったパブロバはニュージーランドで作られたことになるわけです。
ということで、
パブロバはニュージーランド発祥
ということで良いでしょうか。唯一決定に欠けるのはウェリントンで食べられたパブロバが本当にメレンゲで作られたデザートなのか、その作ったシェフの手記などが残っていないことです。でも、かなり核心に迫れたような気がしています。
実は以前、パブロバの作り方を記事にしていますので、ぜひ作ってみてください!
超簡単!ニュージーデザートの定番”パブロバ”の作り方