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ニュージーランドでは毎年10月の第4月曜日がLabour Dayという祝日です。今年は2020年は10月26日です。
Labour Dayというと多くの日本語のガイドブックで「勤労感謝の日」と訳されているのを見かけますが、昔からその訳になんとなく違和感を覚えていました。
そこで、勤労感謝の日とLabour Dayの違いについて調べてみたら、やっぱり意味が違っていたので今日はそんな「勤労感謝の日とLabour Dayの違い」を紹介します。
日本の勤労感謝の日って何の日

日本の勤労感謝の日は来月「11月23日」ですね。
まず日本の勤労感謝の日がどんな日なのか調べてみました。日本には祝日法という国民の祝日について定めた法律があって、そこには勤労感謝の日の定義としてこんな風に書かれていました。
勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう
つまり、「俺たちよくがんばったよなー」とお互いに感謝し合う、つまり励まし合う日なんですね。
さらに「勤労感謝の日の起源」を遡っていくと、もともとは飛鳥時代からある宮中祭祀の1つで収穫物に感謝する「新嘗祭(にいなめさい・しんじょうさい)」が勤労感謝の日の原型だということがわかりました。
ところが、第二次世界大戦で日本が敗戦したことで、アメリカは天皇と国政を切り離すことを目的に、天皇や皇室の色が強くでる宮中祭祀の「新嘗祭」は取りやめになり、そのかわりとして勤労感謝の日が生まれました。
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ニュージーランドのLabour Dayは何の日?
それでは、ニュージーランドのLabour Dayはいったい何の日なのか?を見てみましょう。
ニュージーランドのLabour Dayは毎年10月の第4月曜日です。今年2020年でいうと10月26日がLabour Dayです。
毎年、土日月と3連休、しかも長い冬が終わって暖かくなり始めた最初の連休なので、観光地はもちろんショッピングモールや飲食店はけっこう賑わいます。
今年は新型コロナウイルスの影響もあって、ハメを外しすぎないように、ソーシャルディスタンスに注意するように政府が注意喚起を行っています。
また、Labour Dayはさまざまなお店でLabour weekend saleというセールを行います。このタイミングでクリスマスのプレゼントを買う人たちも多いです。
さてもともとLabour Dayは1840年にSamuel Parnellが世界で初めて「8時間労働」を勝ち取ったことと深く繋がっています。
Samuel Parnellが唱えた8時間労働という制度が取り入れられてから50年経った1890年の10月28日に、50年周年記念として盛大なお祝いが行われました。
当時は「Labour Day」もしくは「Eight-Hour Demonstration Day」と呼ばれていましたが、時代と共に「Labour Day」が残りました。
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なので、「Labour Day」には「お互いの労働を称える」という意味も込められているかも知れませんが、もともとは8時間労働を唱えたSamuell Parnellを称え、「8時間労働という制度を祝う記念日」だったんですね。
国によって少しずつ違うLabour Dayの意味
Wikipediaを見ると、日本の「勤労感謝の日」と「Labour Day」は完全に分けられた扱いになっています。
日本の「勤労感謝の日」は英語にすると、Labour Dayではなく、Labour Thanksgiving Dayとなるそうです。
それ以外にも国によって、少しずつLabour Dayは意味合いが違うようです。
1つ1つの国の成り立ちにも大きく関わってくる祝日なので奥が深すぎて個別では紹介できませんが、May DayとLabour Dayを同じ日として扱い、労働者たちがストライキをして労働権利の主張をしたりする国もあったり、日本のようにお互いの労働をたたえ合う日という意味合いが強い国もあります。
こういう同じ言葉、もしくは似た言葉なのに国によって違う意味を持つというのは興味深いですね。
こういうのを1つ1つ知っていくことでその国の文化とか考え方に触れていけるような気がするので大好きです。