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卵かけご飯好きですか?他にもすき焼きに卵をつけたり、牛丼に卵をのせたり。ほかにも卵がトロっと半生のオムレツが好きな人もいますね。
日本では当たり前のように「生卵」が食されていますが、ニュージーランドに限らず海外では生卵を食べるのは危険と考える人が多いんです。
僕自身、料理が好きで時々Facebookにそんな食べ物の写真をアップすると、「(ニュージーランドで)生卵は危なくないですか?」というコメントを頂くことがあります。
そこで今回はそんな海外で生卵を食べるのが危険と言われる理由を探っていきます。
生卵を食べると何が危険なのか
そもそもどうして生卵を食べるのは危険なのでしょうか。
卵にはサルモネラ菌という菌が付着していて、その菌を一定数以上口にすると食中毒を起こします。
サルモネラ菌に感染するとどうなる?
感染すると早い人は半日、遅くても2日ほどの潜伏期間を経て、激しい腹痛や嘔吐、発熱、下痢といった症状を引き起こします。
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多くの場合、3−4日こんな症状が続いたあと、徐々に収まりますが、子どもや高齢者は重症化することもあります。
サルモネラ菌の主な感染源はどこ?
サルモネラ菌がたくさん付いているのは、卵の殻です。
鶏は卵を生むとき、肛門から産み落とします。そのため親鶏の糞便のなかにあるサルモネラ菌が、産み落とされた卵に付着してしまうんです。
そして、その卵の殻についたサルモネラ菌は、卵を割るときに卵のなかに入り感染源となります。
ちなみにだからといって、買ってきた卵を洗って保存してはいけません。
卵の殻の表面には卵の中に菌が入らないようにする抗菌効果があるので、洗ってしまうとその効果がなくなってしまいます。
サルモネラ菌に感染しないためには
感染を防ぐ方法としては
- 割る前の卵を入れた容器に卵を割って入れない。
例えば、すき焼きのときは卵を自分が食べるときに使う器に入れておかないことが大切。別の器に入れておいて、食べるときに割り入れるようにしましょう。 - よく加熱する。生では食べない。
75度で1分、65度で5分で菌は死滅します。 - 保存は冷蔵庫で。菌が10度以上で繁殖するので。
- 調理後はなるべく早く食べる
といったものと、サルモネラ菌が付着したかもしれないまな板や包丁、布巾なども感染源になるので、それらはキチンと洗剤で洗ったり、熱湯消毒などを行う必要があります。
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でも、日本では一般的に生卵を食べて大丈夫なことが多いのに、海外では食べてはいけないのでしょうか。
海外で生卵を食べてはいけない理由
さて、ここからが本題です。
日本では飲食店でも生卵が出てくるほど「当たり前のように生卵が食べられているのに、どうして海外では食べないのでしょうか。
「安全に対する意識の違い」とはとても思えませんよね。
大きなポイントは「出荷前の処理」です。
日本のサルモネラ菌対策
日本ではほとんどの卵が出荷前に次亜塩素酸ナトリウムか、それに相当するものでたまごの殻を殺菌することが食品衛生法で決められています。
また卵の殻を殺菌するだけでなく、賛否分かれそうではありますが抗生物質を餌に混ぜたり、サルモネラ菌のワクチンを打っている鶏もいるそうです。
海外(ニュージーランド)のサルモネラ菌対策
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それでは海外はどうかというと、アメリカなど多くの国で「生卵は食べてはいけない」と一般的に言われています。ニュージーランドも同じです。
ちなみにニュージーランドでは、食品衛生法にあたるFood Standards Code Requirementsをザッと見たところ、「卵を殺菌する」という記載はありませんでした。
何よりも市販されている卵を見てみると、洗っていないことがよくわかります。

写真を見てわかりますか?
手前の卵に鳥の羽が付いています。この卵は先日、近所のスーパーマーケットから買ってきた我が家にある卵です。こういう卵はわりとよく見かけます。もっと大きな羽がついていたり、もっと汚い卵もあります。
こんな状態で卵の殻が殺菌されていることはないですよね。
また何年も前のニュージーランドの新聞に「卵は洗ってから食べましょう」と警鐘を鳴らす新聞記事が掲載されたこともあります。
海外で生卵を食べるときは気をつけましょう
ちなみになんですけど、サルモネラ菌はちょっとでも体内に入ると食中毒を発症するわけではありません。なので、神経質になりすぎる必要はありません。
ニュージーランドでもそんなリスクがあると知らずに、長い期間ニュージーランド国内で生卵を食べていた人もいるほどです。
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とはいえ結局は自己管理・自己責任なので、気にする方は生卵を食べるのは控えたほうが無難ですね。
ちなみに厳密な話をすると「生卵」そのものはもちろん、半生もダメなので「カルボナーラ」「タルタルソース」や、生の状態で使って加工する「アイスクリーム」などもダメだったりします。
この辺はこだわりを持った人がいろいろインターネットで書いているので、興味があるかたはそれらの記事を探してみてください。
ということで、海外で生卵は気をつけましょう。