梅雨はなぜ「梅」という字を使うのか

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日本には春と夏の間に「梅雨」という雨が多く降る時期があります。
梅雨が始まる時期は地域ごとにまちまちで、南の沖縄は5月の中旬から北は東北地方で6月中旬からです。例年だと関東や関西は6月の6日7日に梅雨入りします。

さてそんな「梅雨」ですが、なぜ「梅」という字を使うのでしょう。
梅雨が梅の見頃ならわかるのですが、梅の開花時期は地域にもよりますが1月下旬から3月くらいが一般的なので、時期が合いません。

そこでこの記事では「なぜ梅雨は梅雨と書くのか」を解説していきます。

目次

梅雨はなぜ「梅」という字を使うのか

もともと「梅雨」という言葉は、中国から日本に伝わってきた言葉と言われています。

中国から日本に伝わったのは奈良時代(710年から794年)と言われています。平安時代(794年から1185年)に書かれた「本朝文粋 ほんちょうぶんすい」という漢詩文集には「梅雨」という記載があります。

そんな歴史がある言葉なので「なぜ梅という字を使うのか」について明確な答えはなく、「言葉の由来は諸説ある」ようです。ここではそんな諸説をまとめています。

説1:もともとの漢字「黴雨 ばいう」に由来する

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中国ではもともと6月に降る雨のことを「黴雨 ばいう」と呼んでいました。
「黴雨」の「黴」は「カビ」です。6月の暖かい時期に雨がたくさん降ることで黴(カビ)が増えるため「カビをもたらす雨」という意味で「黴雨」と呼ばれていました。

その後、「黴 カビ」を使わず、その代わり同音であり、さらに当時の中国や日本で愛されていた梅の花から字を取って「梅雨」に転じたと言われています。

説2:梅が実る季節だから

2つ目の説は「梅雨」の時期は花の見頃ではなく、「梅の実の収穫時期に降る雨だから」というものです。

実際、梅の実の収穫時期は品種や地域にもよりますが、6月から7月とされています。

そのほかにも諸説ある

それ以外にも梅雨の時期は「毎日」雨が降ることから、「毎」に木へんを付けた「梅」を当てて「梅雨」にしたという説や、梅雨の時期は普段の倍の量の雨が降ることから「倍雨 ばいう」と言われ、それが「梅雨 ばいう」に転じたという説もあります。

なぜ「梅雨」は「つゆ」と読むのか
6月から7月にかけて、日本の雨期といっても過言ではない季節「梅雨」になります。この「梅雨」という字、「ばいう」と読むこともできますが「梅雨」と読むこともあります。でもよくよく考えてみると「梅」と「雨...
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この記事を書いた人

元NZ在住40代男性。大阪在住。2005年からニュージーランド15年、カナダで1年の生活を経て2022年に日本帰国。ブログ運営が仕事。

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