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ある日、ニュースを見ていて「今日中」を「きょう中」と表記していることに気が付きました。
気にしてみていると「今年」は「ことし」、さらに「昨日」も「きのう」と表記していることに気が付きました。
他にも「蔓延」を「まん延」と書いたり、なぜここだけひらがななんだろう?ということもありますよね。
そこで今回はもっと難しい漢字・言葉が漢字で表記されている中、どうして「今日」「今年」など比較的読みやすい言葉がひらがなにしたり、熟語の中で一部だけひらがな表記するのか調べてみました。
ニュースで「今年」を「ことし」とひらがなで書く理由
今回の疑問に関する答えがNHKの「放送用語に関する質問から」というオンラインのPDFファイルに記載されていました。
NHKによると「今年」は「ことし」「こんねん」と同じ漢字で読み方が複数あります。その場合、どちらで読んで良いのかわからなかったり、読み方を迷ってしまう恐れがあるので、ひらがな表記の「ことし」にしているそうです。
それと同じように「今日」も「きょう・こんにち」、「明日」が「あす・みょうにち」という読み方があるため「きょう」「あす」といった書き方がされます。
他にもひらがな表記する理由がある
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「ことし」「あす」「きょう」など複数の読み方がある漢字はひらがなにしていることがわかりましたが、それ以外にも漢字を敢えてひらがなにすることがあります。
- 蔓延 → まん延
- 逼迫 → ひっ迫
- 迂回 → う回
- 隠蔽 → 隠ぺい
- 捏造 → ねつ造
これらはニュースや新聞でよく見かける良い例ではないでしょうか。
本来漢字表記があるのに敢えてひらがなで表記することを「交ぜ書き(まぜがき)」と言います。交ぜ書きの意味を調べるとコトバンクには以下のように記載されていました。
もともとは漢字で書いていた熟語の一部を仮名で書くこと。
交ぜ書きとは – コトバンク
ちなみに交ぜ書きでひらがなにする漢字は「当用漢字表に記載のない漢字」が一般的です。
そのため「蔓延」の「蔓」は当用漢字表に載っていないので「まん延」と表記されるわけです。
ちなみにこういった表記で迷うときは共同通信社の「記者ハンドブック 新聞用字用語集」がとても役に立ちます。
ひらがなで書くのか漢字で書くのか、「1本なのか一本」なのかなどが1冊の本にまとまっています。個人的な要望ではあるのですが、ウェブ版を出して検索ができると最高なんですけどね。