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今日はある調べ物をしていて知った「へー」というちょっとした豆知識みたいなものを紹介します。
ニュージーランドを含む英国圏ではアフタヌーン・ティー Afternoon teaやハイ・ティー High teaと呼ばれる文化があります。この2つの言葉はよく同じもので言い方が違うだけと思われがちなんですけど、実は違うものなんです。
今日はそんなアフタヌーンティーとハイティーの違いを紹介します。
混同されがちなアフタヌーンティーとハイティー
アフタヌーンティーとハイティーは混同されがちです。
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この2つ。実は本来まったく違うもの、まったく違う人たちがとるものなんです。
この違い。アフタヌーンティーやハイティーが好きな方からすれば、違いを知っていて当たり前なのかもしれません。でも、そういうことに疎い人、例えば僕のような人には「だいたい同じもの=同じもの?」くらいの認識になってしまいます。
実際、Googleなどで画像検索をするとハイティーとアフタヌーンティーはかなり混同されていました。
でも、そうでないことを(今更かもしれませんが)先日知る機会がありました。
アフタヌーンティーって何?
まずまずはじめにアフタヌーンティーがどんなものなのかまとめました。
アフタヌーンティーというのは、イギリスの風習で午後だいたい3時4時に行われるお茶の時間です。
主にお茶とつまんで食べられるサンドイッチやスコーン、ケーキなどが用意されます。19世紀のイギリスで人気になりました。当時、晩御飯は8時過ぎ。お昼を12時頃に食べると晩御飯までお腹がもたないため、そのちょうど中間の4時頃に軽食をとっていました。
当時、アフタヌーンティーは背の低い座り心地が良い椅子に座ってとったり、庭園で芝生に座りながらゆっくりとるものでした。
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また社交の場でもあったため、さまざまなマナーが要求されるなど一般の人が楽しむものというよりも、貴族などが楽しむものでした。
ちなみにテーブルの上にタワー状にお皿を積み重ねて、ケーキやスコーン、サンドイッチを並べるのはアフタヌーンティーです。
タワー状に積み重ねる=「高い= high = ハイティー」ではありません」
その後、時代は変わりアフタヌーンティーは一般化し、一般の人が普段よりもちょっと優雅な午後を楽しむひとときとして扱われるようになりました。
ハイティーって何?
では、ハイティーはなんでしょう?
もともとハイティーは、アフタヌーンティーよりも遅い時間、6時前後にとられていました。
そして食べるものは「お茶と軽食」といった軽いものだけでなく、今で言う夕食と同じように肉料理や魚料理など栄養があり、お腹がいっぱいになるものを取っていたそうです。
というのも、アフタヌーンティーがもともと貴族など上流階級や富裕層が楽しむものだったのに対し、ハイティーは労働者などの生活から生まれたものだったからです。
18世紀後半から19世紀にかけてイギリスは産業革命が起こりました。当時、労働者階級の人たちは昼食と夕食の間に休みを取って、優雅なアフタヌーンティーを取ることはできませんでした。
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そのため仕事が終わって家に帰るとすぐに食事をとりました。その時間がだいたい6時でした。つまりアフタヌーンティーは午後の「小腹を満たす軽食」だったのに対して、ハイティーは「晩御飯」だったわけですね。
またハイティーは労働者が食事をとる時間なので、家庭にある食事用の背の高いテーブル・背の高い椅子が使われたため「高い=high」ティーと言われるようになりました。
ちなみに今でもイギリス英語圏では、夕食のことを「tea」ということがあります。なので「今夜は晩御飯食べる?」と聞くときに
Would you like a tea tonight?
ということがあります。これを「今夜お茶飲む?」と勘違いして「いらない」と答えてしまうと、晩御飯が出てこないかもしれません。
この「tea=晩御飯」は労働者階級の言葉なので、ちょっとハイクラスの人は使わないという声もあります。
まとめ:アフタヌーンティーとハイティーの違い
ということであれこれ書いてきましたが、ここで一度話をまとめたいと思います。
アフタヌーンティー
アフタヌーンティーはもともと上流階級が食べる晩御飯までの繋ぎ、いわゆるおやつ。そのため食べるものはケーキやスコーンなど軽食のみ。食べる時間は3時くらい。
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また社交の場としている用いられ、食べる場所は背の低い快適な椅子や庭園の芝生の上などだった。
ハイティー
ハイティーは労働者階級が食する夕食。食べる時間は6時前後。夕食なので食べるものはガッツリ系が多い。
食べる場所は家庭。一般的に使われていた背の高いテーブルと椅子が用いられた。そこからHigh teaと呼ばれるように。
ということで何かの話しのネタに使ってもらえたらと思います。