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この記事では「効く」「利く」という「意味の違いがわかりにくい言葉」の意味の違いと使い方を紹介します。
「効く」とは
まず初めに「効く」の意味から。
「効く」は以下のような意味があります。
- 薬などの作用・効果が表れる
具体的な例文は以下の通りです。
- さっき飲んだ鎮痛剤が効いてきた
- テレビCMがどのくらい効くか調べる
「鎮痛剤」も「テレビCM」も何かアクションを起こして、それに対して「効果が現れた」状態を「効く」と言っていることがわかります。
この「効く」は「効果がある」という言葉に置き換えられることが多いです。
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例えば
- 鎮痛剤が効いた → 鎮痛剤の効果があった
- テレビCMが効く → テレビCMに効果があった
逆に「効果があった」という言葉に置き換えられない時は「利く」を使うか、それでもしっくりこない場合は「きく」とひらがなにしたほうがいいかもしれません。
「利く」とは
続いて「利く」の意味を見てみましょう。
- 機能が動く、能力が十分発揮される
- 可能である
では、「利く」も例文を見てみましょう。
- 足を怪我して踏ん張りが利かない
- 犬は人間よりずっと鼻が利く
- その件なら融通が利くと思う
- 基礎がわかると応用が利くようになる
例文を見ると「利く」は「効く」と違い、何かのアクションで効果がある・ないではなく、「機能する・しない」「できる・できない」を表していることがわかると思います。
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「効く」と「利く」どちらか判断が難しいこともある
上で紹介したような例は「利く」と「効く」のどちらを使えば良いか判断しやすいです。
ところが判断しにくいケースもあります。
例えば食べ物で「特定の味がきいてる」ことってありますよね。
「ほんのりトリュフがきいたポテトチップ」とか「鷹の爪とガーリックがきいたパスタ」なんて言い方をします。
他にもさわびや辛子などの辛み、甘み、酸味、さらに出汁の味も「きく」と言います。これらの「味がきいている」場合、どちらの漢字を使うのか?というと「効く」と「利く」の両方が使われるため、どちらを使うとは言い切れません。
「効く」の「薬などの作用・効果が現れる」という意味で考えて「薬味」「隠し味」の効果が出ていると捉えることができます。
また「利く」の「機能が動く。能力が十分発揮される」も、調味料として十分な能力を発揮して味がすると捉えることができます。
そのため「どちらが正解」は「味」に限って言うとありません。どちらか意図して使っても良いし、「なんとなくこっちが好き」で使ってもOKです。
また仕事などで使う場合は指定がなければ「ひらがなで表記する」のが無難な答えとも言えます。