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「帰国子女」という言葉があります。
海外に住んでいた子供が日本に帰ってくると「帰国子女」と呼ばれます。
「帰国子女はどうして女なんだろう?」と思ったことありませんか?「帰国子男」とか「帰国男子」という言葉は聞いたことがありません。
最近「看護婦」は「看護師」、「スチュワーデス」ではなく「フライトアテンダント」と呼ぶのが一般化する中、帰国子女はなぜ帰国子女なのでしょう。
以前どこかで「帰国子女という言葉は男女差別で、適切な言葉ではないから「帰国生」とか「帰国学生」と呼ぶべき」なんていう意見があると読んだことがあります。
そもそも帰国子女という言葉にはどんな意味があるのでしょうか。
帰国子女ってどういう意味だろう
もともと帰国子女とはどういう人たちのことをいうのでしょう。
例えば、生まれて12歳まで日本で育って、それから1年だけ海外で生活して日本に戻った子どもは帰国子女と呼べるのでしょうか
いろいろ調べていくとキチッとした定義はないようです。
その代わり大まかに「こんな人たちを帰国子女と呼ぶ」というこんな線引きが見えてきました。
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- 親の都合で海外で生活をした子ども。子どもが単身で海外に行く場合は「留学」
- 期間は1年以上をいうことが多い
- 海外の小中高や大学に通った子どもたち
細かい定義がないので勝手に「うちの子は帰国子女」と呼ぶのは自由です。
とはいえ高校や大学の「帰国子女枠」で入りたい場合は、その学校が設けた「帰国子女」の基準をクリアする必要があります。
例えば学校によって「現地の日本人学校に行っていたらダメ」「3年以上海外生活を送っていなければならない」などあるようです。
早稲田大学の場合、「帰国生」の募集要項は以下のようになっていました。
【対象者】
引用:主として外国学生・帰国生を対象とした入試 – 早稲田大学 入学センター
日本国外に所在する日本の教育制度以外の過程による中等教育機関に最終学年を含め2年以上継続して在籍し、卒業もしくは卒業見込みの日本人等。
つまり生まれてから14才までニュージーランドにいて、中等教育機関を卒業しないで帰国してしまった子どもや、1年だけニュージーランドの高校に通って卒業した子どもは、帰国子女枠の入試資格がないということですね。
どうして帰国子女はどうして”子女”なんだろう
さて今回の本題の「帰国子女はどうして”子女”なんだろう」です。
ちょっとクイズ形式にしてみました。3択です。
まずはそれらを見て、自分なりに「あ、これだな」というものを考えてみてください。
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- もともと女性を対象にした言葉で今では男女ともに使われている
- 「子女」には「男女」という意味がある
- 昔は「帰国子男」という言葉があった
これは簡単すぎますね。答えは2番です。
もともと「子女」の「子」は「息子」と言う意味、そして「女」は「娘」という意味を持っています。つまり「帰国子女」は「帰国した息子や娘」という意味なんです。
最近はあまり言わないのかも知れませんけど「良家の子女」という言葉があります。これも良家の娘という意味ではなくて「良家の息子や娘」つまり「お坊ちゃん、お嬢ちゃん」を指す言葉です。
ちなみに「子」という字はもともと男女問わずに使われる漢字でした。
「小野妹子」や「蘇我馬子」が男性なのは有名ですね。それが明治時代以降「子は女の子に付けるもの」と変わったようです。
帰国子女は男女差別の言葉ではありません
ということで「帰国子女」という言葉自体、男女差別ではまったくないということですね。
また、子女が「息子・娘」という意味なので「帰国子男」「帰国男子」は、何となく字面的には「草食男子」「スイーツ男子」の仲間みたいなんですけど、そんな言葉はありません。
今日はちょっと気になった言葉を調べてみました。
もし周りに「帰国子女ってなんで女なんだろう」と言ってる人がいたら、ドヤ顔で「それはね」と教えてあげてくださいね!