アバター続編 NZで製作決定!ニュージーランドが得るものは?

日本語の多くのメディアでも取り上げられていることなので、知っている方も多いと思いますがアバター(Avatar)の続編3部作をニュージーランドで製作することが決定しました。

アバターの続編がどうなるのかは、映画情報サイトを見てもらうとして、ニュージーランドの情報をお届けしている日刊ニュージーランドライフとしては、その映画の撮影・製作、そして上映されることで得られるものって何だろう?という切り口で今回のニュースを紹介したいと思います。

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ザックリとニュースの内容から

まずアバターの続編がニュージーランドで作られることが決まったニュースをまだ知らない方のために簡単にニュースの内容を紹介します。
知ってる方はここはサッと飛ばしちゃってください。

2009年にニュージーランドで製作されたジェームス・キャメロン監督のSF映画「アバター Avatar」の続編3部作がニュージーランドで来年2014年から製作されることが決定しました。

一応、アバター1の予告編がこちらです。

アバターってなんだっけ…?という方はご覧ください。

これはニュージーランド政府と供給元の20世紀フォックス、それと製作会社のLightstorm entertainmentとのあいだで先日、合意書が交わされ正式に来年2014年から撮影がスタートします。

3部作はまずアバター2が2016年、その後3、4と続いて2017年、2018年に公開されるそうです。

ニュージーランドが与えた巨額の待遇

もともとアバターの1作目はニュージーランドで撮影・製作され、2010年のアカデミー賞3部門を受賞、興行収入は28億ドル、約2800億円を叩きだし史上最高記録を樹立しました。

そして、このアバターの続編3部作を再びニュージーランドで撮影・製作させるにあたってニュージーランドは積極的な誘致活動を行っていました。

誘致するための条件は製作に当たる費用の25%をニュージーランド政府が負担するというものでした。

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この人が監督のジェームス・キャメロンです© Sharon Graphics

つまり製作会社からすれば制作費を25%抑えられるわけです。
アバター1のときは制作費として約2.4億ドル、日本円で240億円が投じられました。

今後2018年までの4年間で3部作を作るにあたって、製作費の高騰、スケールが大きくなることで起こる費用の増加など、増額の要素と、逆に3部作を続けて作ることで押さえれる製作費の減額の要素をアレコレ考えて、240億ドルの3倍かかったとしたら、製作費として720億円がかかります。

ニュージーランド政府は720億円の25%、180億円を映画製作に投じ、製作会社はニュージーランドで作れば180億円もの制作費を抑えられるわけです。

180億円と言えば人口440万人のニュージーランドからすれば1人あたま1年間で1400ドルも制作費の負担をしているようなものなんです。
もちろんこれは「直接的に」ということでこの分の請求が来るわけではありませんけどね。

何でニュージーランドはそこまでしてアバターの続編3部作をニュージーランドで作って欲しかったのでしょう?

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ところでAmazon.co.jpではこんなフィギアが売ってました。定価34000円です。高い!

ニュージーランドがアバター続編から得るもの

今回の契約でニュージーランドは製作費の25%を負担すると約束した代わりに、製作会社からこんな約束を取り付けることができました。

  • 製作会社の20世紀フォックスは5億ドル、400億円以上をニュージーランドで使わなければいけない。
  • 撮影スタッフの9割、約1000人の雇用をニュージーランド国内でしなければいけない
  • 上映の際は最初の上映ワールドプレミアを1回はニュージーランドでしなければいけない

つまり製作会社もニュージーランドに多額のお金を落としたり、大量の雇用を生み出さなければいけないわけですね。

そもそも最初のアバターがニュージーランドで作られてたとき、約3.1億ドル、220億円の経済効果があったと言われています。
この時点でアバター1と同じ規模の経済効果があれば、ニュージーランド政府としては元が取れているわけですね。

また現在2作目が公開予定のホビットでは製作にあたって5,500の仕事を生み出し、観光客の約10人に1人がホビットやロード・オブ・ザ・リングの撮影地を訪れるためにニュージーランドに訪れているほど、大きな経済効果を生み出しました。

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ホビットの2話目「ホビット 竜に奪われた王国」の上映日初日にはWellingtonの街中をホビットのコスプレした人たちがたくさん歩いていました。グッズが売れたりするこういう小さなことの1つ1つも経済効果ですよね。

映画撮影大国ニュージーランド

ニュージーランドは今回のことをきっかけにより世界中の映画やテレビ番組の製作会社にもっともっと来てもらうよう、製作費の負担を基本とした積極的な誘致活動を行っていくそうです。

映画などの製作で雇用を生み、さらにそれらの作品を見た人たちが撮影地であるニュージーランドに訪れ、もともと強みだった観光をさらに盛り上げようとしているわけですね。

ちなみに
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さらにAmazon.co.jpでこんなアバターお面も。もうこれはちょっとしたホラーです。

話を戻して。
自分が知っている範囲だけなんですけど、ニュージーランドはある意味「株式会社ニュージーランド」みたいに1つの企業のように思えてしょうがありません。

会社の利益を上げるためには航空会社や観光局、さらに一般の企業まで巻き込んで一丸となって映画を盛り上げてたりします。
変な良い方をすれば「便乗」しているだけなのかもしれませんけど、こういう取り組みを個人的にはすごく好きなので共感が持てます。

これからホビット2作目の公開、そして3作目の製作、さらにアバターの4作目の公開が2018年の12月なので、これからあと5年ほどはニュージーランドは大作映画特需みたいになるんですかね。

こういった映画で経済が潤ってくれるといいなーと心から思います。

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