山を覆い尽くす黄色い花の正体は?

ニュージーランドの南島では11月中旬から12月中旬にかけて、山一面が黄色い花で埋め尽くされます。

「山一面が黄色い花で埋め尽くされる」という表現。
大げさに感じるかもしれませんが、全然大げさなんかじゃありません。本当に山一面黄色い花に覆われてしまうんです。

下の写真。まったく補正とかしないでこの黄色です。


この花の名前は日本語でエニシダ、英語だとGorseとかBroomと言います。
エニシダは見た目はすごくキレイなんですけど外来種です。ニュージーランド原生の花ではないんですね。
もともとはイギリス人が1830年代に持ち込んだそうです。


↑別の角度から見るとこんな風に見えます。

エニシダの繁殖力が非常に強くたったひと株のエニシダから8,000もの種を作り出すそうです。山一面のエニシダからは何億どころか何兆もの種が作られていると言うことですね。
さらにニュージーランドの気候が適していたのか、すごい勢いで生息地域を広げていきました。

ニュージーランドでは約70万ヘクタールがこの花で覆われていてます。
70万ヘクタールと言えばだいたい栃木源とか島根県とほぼ同じ、長野県の半分くらいです。


↑アップで見るとこんな花です。

今では牧場の牧草を全滅させたり、森の生態系を崩してしまうことからニュージーランドでは毎年何百万ドルもかけて駆除のされている害樹とされています。

もの凄く強い匂いを出す花、さらにこの量なのでむせ返るほどの匂いがします。

余談ですけど、魔女のほうきはエニシダの枝を束ねて作ると言われているそうです。


This photo was originally taken by LH_Wong

あとテカポ湖で咲いているルピナスもエニシダと同じで海外から来た外来種で、害樹としてニュージーランドでは駆除しているそうです。

その国に本来いない植物を駆除したい気持ちわからないでもないですけど、強いものが広がっていって弱いものは飲まれていくというのは、これもある意味自然の摂理のような気がします。

純粋に綺麗な景色を求めるなら、この景色は圧巻です。
この景色を見たら、誰もが写真を撮りたくなります。そして多くの旅行者が車を停めて黄色い花で覆われた山の写真を撮っています。

でも、国本来の生態系を守ることを考えて活動している人たちから見たら、エニシダは黄色い悪魔にしか見えないと思います。

どこを視点にして見るかですね。こういうのって色々難しいなーと思います。

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