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日本では大失敗に終わってしまった2000円札。
ところがニュージーランドに限った話ではないんですけど、海外には「2」のつくお金が多く流通しています。
例えばニュージーランドなら20セント、2ドル、20ドルというお金があります。
ちなみに50ドル札や100ドル札は普段の生活でほとんど見ることがなくて、200ドルお金を下ろせば20ドル札10枚でATMから出てきます。
ニュージーランドに来て最初はイマイチ慣れなかった「2」のつくお金。
でも、慣れてしまったらこんな便利なものはありません。
そこでどれだけ便利か紹介したいと思います。
それと合わせて、日刊ニュージーランドライフ的視点で、なぜ日本で2000円札が流通しなかったのかも考えてみたいと思います。
「2」のつくお金は効率が良い
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「2」の付くお金があると、お店側もお客さんもお金を所持する数がすごく減ります。
と言ってもわかりにくいので、実際にお金を使って比べてみます。
これが日本とニュージーランドのお金の種類です。
今回のたとえでは登場しないので、100ドルや1万円は敢えて入れていません。
では日本円で8780円。ニュージーランドドルで87ドル80セントを比較してみましょう。
日本のお金の場合、11個。
ところがニュージーランドのお金の場合、9個。2個少ないですね。
そして顕著にその違いが出るのが9990円と99ドル90セント。
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日本のお金の場合、15個。
ところがニュージーランドのお金の場合、9個。なんと半分弱です。
同じ金額をお財布に入れているなら、絶対に9990円はお財布に入れたくないですよね。
渡し間違いが起こりにくい
この「数が少ない」というのは、お財布の場所を取る取らない的な問題だけでなく、渡し忘れ防止にも大きく繋がっています。
というのは,人間はものをパッと見たとき把握できる数が2ー3個と言われています。
それ以上は意識して数えないといけないそうです。もちろんトレーニングを積んだり、そういう「認識力」が高い人もいるので、一概には言えませんけどね。
「4」ならすぐわかる!と思われるかもしれませんが、脳内では「2」が2つ、もしくは「3」より1つ多いという認識を0.01秒とかの世界で一瞬にして行っているそうです。
なので40セントを渡すとき、10セントを4枚より、20セント2枚の方が素早く、そして間違えて10セント5枚渡してしまう確率も少ないわけです。
なんで日本で普及しないのか
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もちろん、ちまたで言われていた普及しない理由は、お店のレジが2000円札を入れる場所がなかった。とか対応したATMの普及数が少なかったなどいろいろと言われていましたが、実は理由は違うところにあったのでは?と思っています。
これは完全に日刊ニュージーランドライフ的視点なので間違っているかもしれません。
「2」のつくお金に慣れない日本人は「8000円を1000円と2000円と5000円の組み合わせで考えるのは面倒」って思いますよね。
だったら「1000円札3枚と5000円札1枚の方がいい」って。
なんでそう思うか。
その原因は日本に古くからある「あるもの」が握っていると思うんです。
それによって日本人は数字の把握の仕方を「1」「5」「繰り上がり」という3つで行っているのではないでしょうか。
だから、1円・5円・10円・50円・100円・500円・1,000円・5,000円・10,000円という増え方をしてるんだと思います。
「あるもの」が何かわかりましたか?
それは「そろばん」です。
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そろばんは「1の珠」と「5の珠」で作られています。
このそろばんは1500年代後半に日本に伝わってきて、それ以来電卓が普及するまでずっと家庭でも職場でも使われ続けていました。その間、約500年のあいだ日本人は「1」「5」「繰り上がり」の3つで数字を処理していたわけです。
もちろん今の若い人たちはそろばんを知らない世代ですが、生まれてからずっと「1」「5」「繰り上がり」でお金を数えていたら、「8」は「1と2と5の組み合わせ」なんて言われても、ピンと来ないのも当然です。
「2」のつくお金を普及させて欲しい
日本人の数字の把握の仕方から根本的に合わない「2」のつくお金。
でも、使い慣れるとこんな便利なことはないと思います。
いつかどこかのタイミングでお金のシステムを変えてくれることを期待しています。