道でよく見るポッサムの正体を探る

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ポッサムと言えばニュージーランドの郊外を車で走っていると、道路でたくさん死んでいる猫くらいの大きさの動物です。

よく道で死んでいる姿は見かけるんですけど、実際ポッサムがどんな動物なのかを知っている人は少なかったりします。なので、今日はそんなポッサムがどんな動物なのか少し掘り下げてみようと思います。

今日はそんなポッサムのお話です。

目次

ポッサムの語源は何だろう

「ポッサム」と聞いて思い浮かぶものもう一つありませんか?


そうです。韓国料理のポッサム・キムチです。
そのまま食べても美味しいし、冬は鍋とかにしてポカポカ美味しいあのキムチですね。

このポッサムという意味。韓国語では「包む」という意味があるそうです。

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ま、まさかニュージーランドのポッサムは韓国語のポッサムが語源?なんて思いました?

全然関係ありません。
同じ言葉だったので、ちょっと紹介してみたかっただけです。

ポッサムはこんな見た目の動物

さて、余計なことはさておいて本編にいきたいと思います。

ニュージーランドを旅行した人なら、生きてるポッサムは見たことないけど、轢かれたポッサムなら100回は見た。なんて人も多いくらい本当に道でよく見かけます。


this photo was taken by GregTheBusker
これがポッサムです。

ポッサムは「Possum – Wikipedia」によるとカンガルーの仲間で有袋類、つまりお腹に袋がある動物です。日本語だとフクロギツネと呼ばれています。
アメリカにはオポッサムという動物もいるんですけど、まったく違う動物です。

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もともとはニュージーランドに生息しなかったのを、毛皮産業のためにオーストラリアから持ち込まれたのがニュージーランドでの起源のようです。

ところこのポッサム。
オーストラリアでは数が少なくなり保護動物になりましたが、ニュージーランドではペスト(害獣)扱いされています。

なんでペスト(害獣)になってしまったのか

もともとニュージーランドにいなかったポッサム。
オーストラリアから持ち込まれたとき、ニュージーランドには彼らの天敵となる動物がいませんでした。

天敵がいれば食物連鎖の輪の中に入り、数が急激に増えたりすることはありませんでした。
ところが天敵がいないポッサムは増え放題に増えました。それが更に生態系を壊したり、牛の結核を広めるキャリアーになったり、とにかく厄介者扱いされています。

その結果、過去に何度も全滅させるための捕獲活動が行われました。

実は羊の国ではないニュージーランド

捕獲作業が行われる前1980年代、ポッサムは把握しているだけで、なんと7,000万匹いました。
当時ニュージーランドの人口は300万人。つまり人口1人頭23匹もポッサムがいたことになります。

これが捕獲活動の効果も出て2009年には「少なく見積もって」3,000万匹まで減らせました。
それでも2010年時点の羊の数は3,500万頭弱と言われているので、もし多く見積もったら羊の数よりも野生のポッサムの数の方が断然多いことになってしまいます。

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なので本当は、ブログタイトルでよく「羊の国から」というのがありますが、実は「ポッサムの国から」と変更しないといけないくらい、実はニュージーランドは「ポッサムの国」なんです。

工業品としてのポッサム

捕獲されたポッサムは「Untouched World」という洋服を作っている会社などに卸され毛はメリノウールと混ぜて、メリノミンク・エコ・ポッサム、ポッサムダウン、ポッサム・ウールと言った名称でセーターなどに加工されるようになりました。

実はポッサムの毛皮は非常に保温性が高いことで知られています。
ポッサムはこの地球上でも珍しい毛を持っていて、毛がマカロニ状、つまり空洞になっていて軽いのはもちろん、空気を毛の中に含んでいることから抜群の保温性を持っているんです。

ちなみにこのマカロニ状の毛を持つ動物は、地球上でシロクマとポッサム、それとトナカイだけらしいです。

ただしポッサムの毛は短く、加工しにくいことからメリノウールと混ぜて加工しやすくして製品化されています

結論としてのポッサム

ということで結論。

食べるポッサムも動物のポッサムの毛皮も、冬の寒い時期は暖かくなれる必需品。

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ってことで、山田君座布団全部持っていってください!

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この記事を書いた人

元NZ在住40代男性。大阪在住。2005年からニュージーランド15年、カナダで1年の生活を経て2022年に日本帰国。ブログ運営が仕事。

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