感染後の致死率98% 温泉に潜む小さなアメーバ

ニュージーランドの特に北島にはたくさんの天然温泉や企業が運営する温泉施設があります。

もちろん南島にある温泉地も含めてそれらの温泉地では、必ずと言って良いほど同じ看板を目にします。

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↑この看板です。
ニュージーランドで温泉に入ったことがある人ならたいていの人は見かけたことあるんじゃないでしょうか。

この看板、いったいなんで温泉地では必ず貼ってあるのでしょう。
またタイトルの「感染後の致死率98% 温泉に潜む小さなアメーバ」っていったいどういうことなんでしょう。

看板に書いてあるAmoebic meningitisって何?

看板に書いてある「No jumping」とかは英語がちょっと苦手でもわかるでしょうし、頭を温泉の外に出して欲しいこともわかると思います。

でもAmoebic meningitisってなんだかよくわかりませんよね。

Amoebicというのは「アメーバによる」とか「アメーバ性の」という意味です。
meningitisというのは「髄膜炎」です。なので2つの意味を合わせると「アメーバ性髄膜炎」ってことです。

日本の温泉施設にも注意書きって書いてあるんですかね。
でも、こんな大きな注意書きというか警告の看板なんて見かけたことありません。でも、ニュージーランドではほぼ必ず見かけます。いったいどういうことでしょう。

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感染後の致死率98% 温泉に潜む小さなアメーバ

アメーバ性髄膜炎は正確には「原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)と言い、フォーラーネグレリアというアメーバに感染することで発症します。

恐ろしいのはその致死率の高さ98%と、感染から3ー7日の潜伏期間を経て発症したあと死亡までの速度が数日から1週間程度と異常に早いことです。

主な感染経路は鼻です。
匂いを感じる神経を伝って、脳まで達すると酵素を出して脳みそを溶かしていきます。ちなみに口から摂取しても感染はしないそうです。

病状は最初は中枢神経が冒されることによって匂いや味に対して変化が起こり、吐き気、嘔吐、発熱、そして頭痛などを示し、最終的には脳みそが溶けて脳死に至ります。

ただ安心して欲しいのは日本での症例は1件のみ。
1996年佐賀県鳥栖市で25才の女性が亡くなったのみで、ニュージーランドでは8件、アメリカでは70年くらいのあいだに120件ほどの症例が上がっている程度の非常に珍しい病気のようです。

何がいけないのか

この恐ろしいアメーバ「フォーラーネグレリア」は25-35度の温水環境を好んで生息しているそうです。

そうです。ここでピンと来た人もいるかもしれません。

ニュージーランドで一般的に好まれる温泉の温度36度37度に近い温度なんです。だから日本の温泉ではあまり発症例がないのかもしれません。

ちなみにアメリカで亡くなった方の多くはなくなる数日前に湖や池で落ちた、もしくは溺れたという証言が多いのが特徴で、溺れたときに流れのない温暖な淡水に発生したこのフォーラーネグレリアが鼻から侵入してしまったのでは?と言われています。

日本やニュージーランド以外でも要注意

日本でも温泉施設で張り紙がしてあるところがあったり、実際に菌が検出されたこともあるそうです。

また日本、アメリカ、ニュージーランドに限らず世界各国で症例は少なくても発症例はあります。

温泉に限らず、温暖な淡水に浸かるときはその水が首から上にかからないように注意した方が良いようです。

皆さん気をつけましょう。

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