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晩ご飯をTeaって呼ぶの?はじめて聞いた!って言う人も意外と多いかもしれませんが、ニュージーランドでは晩ご飯を「Tea」と呼ぶ人がけっこういます。もちろんDinnerと言っても伝わります。
なので、友だちの家に泊まりに行って「Would you like a tea tonight?」と言われて、今のど渇いてないしなーとか思って「No thank you」と答えたら晩ご飯が出てこなかったなんていう都市伝説があるほどです。
でもいったい何で晩ご飯をTeaと呼ぶ人たちがいるのでしょう。
時代は遡ること100年ちょっと前
イギリスのエドワード王朝(1901年-1910年)という時代に遡ります。
当時、食事は時間ごとにこんな風に名前が付いていたそうです。
上流階級の人たちは4時から5時のあいだ、正確には4時半にTeaと呼ばれるお茶を飲んで軽食を食べる習慣がありました。そのためその時間をTeaと呼び、そのあと8時くらいにボリュームがそれなりにあるいわゆるDinnerを食べて、さらにお腹が空いていたら寝る前にSupperと呼ばれる食事を取っていました。
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上流階級の人たちは時間もお金もあるので、そんな何度もご飯を食べますが労働者階級にはそんな時間もお金もありません。

ところが労働者階級の人は家に帰ったら腹ペコです。それにお金もそんな何食も食べる余裕がありません。
なので、優雅にまずはお茶でも…なんてしないで、家に帰ってきて4時から5時、場合によってはもう少し遅い時間にガッツリご飯を食べていました。
そして朝も早いのでDinnerやSupperという食事を取ることなく、眠りについていました。
そこからその夕方がっつり食べるご飯のことをTeaと呼ぶようになったそうです。
言い方で身分がわかる時代があった
今は身分とか家柄って昔ほど厳密だったり、差別の対象にはなりません。
でも、その昔は夜食べるボリュームがあるご飯のことを「Tea」と呼ぶ人は労働者階級、もしくはその出身者と言われ、Dinnerと呼ぶ人は上流階級の人、もしくはその出身と言われていたそうです。
ちなみにニュージーランドの場合、移民時代の階級が色濃く出ているのか、北島ではTeaと呼ぶ人が少なく、南島ではTeaと呼ぶ人が多いなんていう話もあります。
それはきっと南島は主に炭鉱や金鉱で一攫千金を夢見た労働者階級の人たちが多く住み着いたからで、北島は育ちが良いお金持ちの移民が多かったからではないか?と言われています。
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さらなる謎。お昼をDinnerと呼ぶ人もいる
ニュージーランドに限らずイギリス圏では、お昼ご飯をDinnerと呼んで、夜食べるご飯のことをTeaもしくはSupperと呼ぶ人たちがいます。
もともとイギリスの北部でこの傾向が強く、なんでそう言われているのか諸説あるそうですが、一番ボリュームが大きいご飯のことをDinnerと呼び、お昼に一番ご飯を食べていたからだと言われています。
ところが現在は食生活が変わったのか軽食なのにお昼ご飯はDinner、ガッツリ食べる晩ご飯をteaと呼んでいるそうです。
何だか英語って難しいですよね。
日本語は朝食べるご飯だから朝ご飯。お昼に食べるからお昼ご飯、夕暮れどき(晩という)に食べるから晩ご飯、夜食べるのは夜食って言いますからね。
これがお昼に食べるのが晩ご飯。夜食べるのはおやつになったらもう訳わかりません。
こう言うのがわかると言葉って面白いなーって思います。