ニュージーランドへの中国人観光客に2年有効の観光ビザ発給に

ニュージーランドの首相John Keyが上海で中国人の観光客に対して2年間のマルチプル観光ビザを発給するとアナウンスしたそうです。

何とも驚きのこのニュース、いったいどういう制度になるんでしょう。

今日はそんなお話です。

日本人の場合、どういう風になっているのか

日本人の場合、滞在期間が3ヶ月以内であれば事前にビザの申請をする必要はありません。
3ヶ月を越える場合はビザを申請する必要があって、最長で18ヶ月の間に合計で9ヶ月滞在することができます。

もしその延長の申請をする場合は、滞在資金を証明するために1ヶ月につき1000ドル相当のお金が口座にあるかどうかを証明する必要があります。

中国人に対する過剰なまでの優遇

ところが今回5月1日から緩められる中国人に対する観光ビザは、2年間もあります。
しかも、そのあいだ出入りが自由なマルチプルのビザです。ちなみに団体で来る観光客に対してはこの2年のビザは発給されず、個人でニュージーランドに来る中国人のみらしいです。

さらに中国南方航空China Southern Airlinesと提携して、この航空会社のゴールド、もしくはシルバーのカードを持っている人は口座に十分な資金があるかどうかを見せる必要もありません。

さらに移民局は中国語を話せる人たちをもっと雇い、ウェブサイトも中国語のサイトを充実・改善してより中国人がビザを取りやすいようにするそうです。

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この優遇にある背景

ニュージーランドに一番観光で訪れている人は昔も今もオーストラリア人で、年間115万人ものニュージーランドに訪れています。

そして2番目はイギリスでした。そうなんです、過去形なんです。
ところが2012年は中国人が2位の座を奪い、2012年だけでも年間に21万人弱の中国人がニュージーランドに訪れました。ちなみにイギリスは19万弱、日本人に至っては7.5万人と中国人の3分の1にとどまりました。

さらに紐解いていくと、1回の滞在で各国の人が1日あたり落としていく金額は以下の通りでした。
ちなみにカッコの中は、平均滞在日数と1回の滞在で使うお金の金額です。つまり1回の滞在で使う金額÷滞在日数が1日で使う金額と言うことです。

ドイツ人:64ドル(49.8日 3,200ドル)
イギリス人:90ドル(29.8日 2,700ドル)
カナダ人:100ドル(23日 2,300ドル)
オーストラリア人:141ドル(10.6日 1,500ドル)
アメリカ人:144ドル(18日 2,600ドル)
日本人:220ドル(18.6日 4,100ドル)
中国人:227ドル(15.8日 3,600ドル)

という結果でした。

もちろんこの数字は、1年滞在する人と4泊5泊しか滞在しない人などすべてを平均にした数字なので、現実的に日本人の観光客の大半は18日もニュージーランドにいないと思います。でも、統計的にはこのようになるそうです。

日本でも中国人がお金をいっぱい使ってくれることから中国人観光客を呼び込む政策や、各自治体がいろんな取り組みをしていますが、ニュージーランドでも、中国人の観光客はお金を相当落としていくんです。
ドイツ人と比べたら3.5倍もお金を使っていて、滞在が短いのにお金は多く使っています。

そんなドル箱の中国人を逃してたまるか!というのがJohn Keyを始め、ニュージーランド政府の考えのようです。
いかに長くいてもらえるか、いかにビザを取りやすくして来てもらいやすくするかが課題だと考えています。

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今度のニュージーランド政府の展望

中国人観光客は2012の1年間で6億5000万ドル、だいたい560億円の経済効果を生んだそうです。
これは2011年と比べて約38%のアップで、今後ニュージーランド政府としては2013年の1年間で2012年の2倍の40万人、1.2兆円の経済効果を期待していると述べていました。

個人的にはこう思う

ただでさえ違法労働とかいろいろニュージーランドで問題を起こしている中国人のビザの規制を緩和するっていうのは、お金とその問題を天秤に掛けたとき、1.2兆円の経済効果を取ったと言うことなんでしょうか。

自分自身、経済学者でもニュージーランドの移民などについての専門家でもないのでよくわかりませんが、この改定は結果的に今後いろいろ問題を生みそうな気がしてなりません。

どなたかこの辺詳しい方いらっしゃったら、コメントいただけたら幸いです。

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