ウォッカで失明した男性→ウイスキーで視力を取り戻す

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ニュージーランドのTaranaki地方で絵に描いたような「毒をもって毒を制す」ニュースが飛び込んできました。

この事件は2012年11月のある日、Taranakiに住む65才の男性Denis Duthleさんはウォッカを飲んだことで視力を失ってしまいました。そしてその視力を戻したのがウイスキーだったんです。

いったいどうしてウォッカで視力を失ったのか、またどうしてウイスキーで視力を戻すことができたのでしょう?

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なぜウォッカで視力を失ったのか

2012年11月のある日、Denis Duthleさんは両親の結婚50周年記念パーティーでウォッカを昼間から飲んでいたそうです。

数杯飲んでほろ酔いになって寝室に向かった彼はちょうど部屋に入るのと同じくらいのタイミングで急に視界が暗くなってきたことに気がつきました。
最初は「パーティーが盛り上がりすぎて日が落ちたことに気がつかなかったのかもしれない」と思っていたのですが、時間はまだ昼の3時半でした。

この時点でかなり視界が暗くなっていた彼は手探りでライトを付けようとスイッチを探していたら、完全に視界を奪われてしまいました。

そのときは事の重大さに気がついていなくて「寝れば直るでしょ」と気楽に考えて病院にも行かず寝てしまったそうです。

そして翌朝。彼は目を覚ましましたが、昨日と同じで何も見ることができませんでした。
このときやっと事の重大さに気がつき、Taranaki Base Hospitalに行くことにしました。

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病院に入り、医者に容態を伝えると彼はすぐにストレッチャーに乗せられました。そして医者は彼の奥さんに「最後のお別れをした方が良いかもしれない」と告げました。

彼の病名は「メタノール(メチルアルコール)中毒」でした。

メタノール中毒の主な症状は目の網膜を損傷させ失明させたり、摂取する量によっては死に至ることもあるそうです。そのためメタノールは日本では劇物扱いされていて、一部を除いて一般的に購入することができません。

日本でも1933年に30名以上が、そのほか2006年にはロシアで300人以上が死亡する事故が起こるほど世界中でたくさんの死者を出しています。大規模でなければ正しい製造過程を踏まない家庭で作る密造酒などでは含まれていることがあり、それを飲んだことで失明したり、亡くなる方がいるそうです。

Denisさんを診た医者は彼がお酒と一緒に飲んだ糖尿病の薬とウォッカが反応し、メタノール中毒になる物質を発生させたのではないか?と推測しています。

毒をもって毒を制す治療方法

一般的にメタノール中毒を治す方法は、医療用のエタノールなど強いアルコールをチューブなどを使って胃に直接流し込む方法が取られます。

ところがTaranaki Base Hospitalにはそのとき医療用のエタノールが十分ありませんでした。

そこで医者が取った行動は、スタッフを近所の酒屋に行かせて強いお酒を買ってこさせることでした。

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病院のスタッフが酒屋で買ってきたのはウイスキーのJohnnie Walker Black Label(アルコール度数40%)でした。

医者はそれを彼の胃に直接流し込み、容態を診ることにしました。

そして5日間、彼は眠り続けました。
そして目を開けたとき彼は視力を取り戻していました。

まさに毒をもって毒を制すです。

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医者が行った行動は医学的にも証明されている治療方法で、患者の意識があるときは胃に直接流し込むのではなく、患者に強いお酒を飲ませるそうです。

薬xお酒の組み合わせはやっぱり危険

Denis Duthleはこの体験を糖尿病患者の人たちに知らせるためにも、この事件を公にしました。

もちろん彼はその日以来お酒は1滴も飲んでいないそうです。

今回のニュースを知って、自分で造るお酒って危ないなと思いました。
ニュージーランドは意外と密造酒が多い国です。周りでも作っている人や密造酒を買っている人がいます。気をつけないと自分の視界、最悪の場合は命を奪われると聞いて気をつけようと思いました。

そういえば知り合いが米で日本酒を作ってましたけど、相当悪酔いしたと聞きました。こういうのって危ないですね。

皆さんもお酒&薬の組み合わせと、密造酒には気をつけましょう。

情報元
Whisky saves man’s eyesight after being blinded by vodka – National – NZ Herald News ほか

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この記事を書いた人

元NZ在住40代男性。大阪在住。2005年からニュージーランド15年、カナダで1年の生活を経て2022年に日本帰国。ブログ運営が仕事。

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