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今から15年20年くらい前は周りにうつ病と診断された人はいませんでした。
ところがここ数年、うつ病と診断されカウンセリングに通ったり、中には仕事を退職したり退職する人が何人も現れました。
そんなうつ病の人たちの治療をカウンセリングではなくゲームで行えないか?というプロジェクトがニュージーランドのオークランド大学で発足し、数年前に実用化されました。そして先日、とうとうそのゲームが日本語化されて発売されたそうなので、今日はそんなちょっと一風変わったゲームを紹介します。
ゲームでうつ病が治るってどういうこと?
ニュージーランドのオークランド大学に在籍するSally Merry(サリーメリー)率いる研究チームが、うつ病の治療としてゲームを使った実験を行いました。
その実験というのは全部で187人、平均年齢15.5才のうつ病の子どもたちを集め、94人がゲーム治療、残りの93人が一般的に行われているカウンセリング治療を受けました。
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結果は驚くことに、ゲーム治療でもカウンセリング治療とほぼ同等の効果が得られたそうです。
もちろんゲーム治療といっても、なんでも良いわけではありません。
テトリスやオセロ、ポケモンをやっても、うつ病は治りません。
いったいどんなゲームをやってうつ病を癒やすことが出来たのかというと、”SPARX(スパークス)”というファンタージーゲームを4ー7週間に渡って被験者にやらせました。
ちなみにファンタージーゲームがどんなゲームか知らない人のために説明しておくと、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのようなものです。自分が物語の主人公になって、悪に立ち向かったり、依頼された仕事をこなしたり、時にはお金を稼いで何かを買ったりしながら、ゲームを進めていきます。
このSPARXというゲームは実験を行ったSally Merry率いるチームがうつ病治療を目的に開発しました。
ゲームの大きな目的は自分の分身をゲームのなかに作って、登場人物とコミュニケーションを取りながら、7つの課題をクリアすることです。その7つの課題をクリアするために行う選択や行動すべてが、いかに自分の気持ちの気持ちをコントロールするかを学ぶために作られています。
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そのため、うつ病の人特有の思考で行動を起こしても、そのこと自体を否定することを言われたりすることはありませんが、ゲームをクリアすることはできません。クリアするためには治療に繋がる選択肢を選んでいく必要があります。
そして4ー7週間後に、うつの傾向が軽減されたり、なかには完治してしまう子どもたちもいました。
ゲーム世代にはすごく有効な方法かも
このゲームはゲーム世代でない50代60代の人がやってもゲームに感情移入しにくいので、なかなか効果がでにくいかもしれません。ところがゲーム世代の人ならすごく良い治療になるかもしれませんね。
それにカウンセラーの所に行くのだって、うつ病の人にとっては高いハードルだったりするわけです。
それを家を出ないで家の中でゲームをしているだけでうつ病の治療が出来るかもしれないっていうのはすごいことだと思います。
このゲームは日本語化され、iPhoneやiPad、さらにAndroidのスマホやタブレットでゲームをすることができます。
iPhome・iPad版はApp Storeで、またAndroidのスマホやタブレットを使っているかたはGoogle Playからダウンロードすることができます。ちなみにお値段は1,080円です。
興味がある方はぜひ一度試してみてください。
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それにしても「ゲームでうつ病を治療する」という発想、面白いですね。