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ウェブサイトやブログでリンクを「はる」と書きたい時、「張る」という字を使いますか?それとも「貼る」を使いますか?
以前、「貼り紙と張り紙」「貼ると張る」の違いという記事の中で「貼る」と「張る」の違いを解説しました。
そのとき、「貼るは何かをペタッと貼り付けるイメージ」「張るは何かを引っ張ってピンと伸ばすイメージ」と紹介しましたが、リンクは「貼る」になるのでしょうか。それとも「張る」なのでしょうか。
先にお伝えしておくと「リンクを張る」が正しいのか、それとも「リンクを貼る」が正しいのか、これ自体、100%こっちが正解というものはありません。
とはいえ、さまざまな角度で見ていくことで、理解が深まるはずです。
「どちらが多く使われているか」で考える
まず初めに、どちらの漢字がよく使われているのかGoogle検索で調べてみました。
すると「リンクを貼る」が「1,070,000件」で、「リンクを張る」が「258,000件」でした。
他にも「張りました」「貼ります」という言い方を含めるために、「リンクを貼り」で検索すると「1,160,000件」、そして「リンクを張り」が「144,000件」でした。
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つまり「どちらが多く使われているか」という視点だけで見ると「貼る」のほうが圧倒的に使われていることがわかります。
「多く使われている言葉が正解」ではありません。
ただ言葉は時代とともに変わっていくので、「貼る」が主流になれば、それが正しい言葉になるかもしれません。
例えば今でこそ「一生懸命」と言われますが、江戸時代は「一所懸命」が正解でした。他にも「役不足」のように漢字が変わるのではなく意味自体がいつの間にか正反対に変わってしまう言葉もあります。(気になる方は調べてみてください)
とりあえず分かることは今インターネットで使われているのは「リンクを貼る」が主流と言うことです。
「リンク」という言葉のイメージで考える
次に「リンク」という言葉から「リンクを張る」が正解なのか、それとも「リンクを貼る」が正解なのか見ていきましょう。
ウェブサイトへのリンクを作る時は「はる」と言いますが、反対にリンク先がなくなってしまったり、リンクを終了する時は「リンクが切れる」と言います。
これは、2つのウェブサイトの繋がり、つまりリンクを張った状態を切ることから「リンクを切る」と言います。もし「リンクを貼る」が正しいのであれば「リンクを剥がす」というはずです。
他にもインターネットの世界を「ウェブ」と言います。この「ウェブ」は「web」と書き、意味は「蜘蛛の巣」です。蜘蛛の巣のように張り巡らされた世界が「ウェブ」なのであれば、蜘蛛の糸がリンクといえます。
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そういう意味で考えると「リンクを張る」が正解なのかもしれません。
こんな意見もある
以前、どこのウェブサイトか忘れましたが、「勝手にリンクしてくるのは “貼る” である」というものでした。勝手にペタペタと貼ってくるイメージです。
もしお互いが合意してリンクするのであれば、それはお互いが引っ張った状態なので「リンクを張る」が正しいと。
これも一理ありますね。
結論:どちらを使っても正解
あれこれと書いてきましたが、結局わかったことは「どちらを使っても正解」でした。多く使われているのは「貼る」、でも言葉の意味を考えると「張る」が正解です。
ちなみに毎日新聞の校閲によると「張る」を使う方が良いという見解があるようです。
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個人的には「リンクをはる」という言葉自体が廃れて「リンクする」というリンク自体が動詞として使われるのが一般的になるのではないでしょうか。
実は実際にGoogleで「リンクする」という言葉を検索すると550万件以上出てきます。ただこれはウェブページ以外の「リンクする」でも使われているので数を比較することはできませんが、そういう言葉が多く使われているのであれば、「リンクをはる」という言い方がなくなるのも時間の問題かもしれません。