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最近、ニュージーランド国内の新型コロナウイルスの感染者が出たことや、ニュージーランドへの渡航に関する情報ばかり紹介していましたが、今回は少し違ったお話しです。
といっても相変わらず新型コロナウイルスに関するニュースなのですが、日本とは違うニュージーランドの文化を感じるニュースです。
ウェリントンを拠点にするマオリ族が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、マオリ族の挨拶「ホンギ Hongi」に制限をかけると発表しました。
マオリ族の挨拶「ホンギ」に制限。新型コロナウイルスの影響を受けて
ニュージーランドでは2020年3月6日、4人目の新型コロナウイルスの感染者が見つかるなど、ここ数日感染者の数が日に日に増えています。
すでにヒトヒト感染が始まっているという声もあり、ニュージーランドの各社新聞社では「人にうつさないためには、また人からもらわないためにはどうすれば良いか」といったハウツー記事が増えています。
ちなみに4人目の感染者は2人目の感染者のパートナーです。
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そんな中、ウェリントンを拠点にするマオリ族「Wellington Mana Whenua」はマオリ族の歓迎の儀式「ポーフィリ Powhiri」で行うホンギ Hongiと呼ばれるマオリ族の挨拶を当面のあいだ制限すると発表しました。

ホンギというのはマオリ族の挨拶で、上の写真のようにお互いの鼻を付けることでお互いの息(魂)を共有、交換するというものです。
ホンギについては以前記事で書いたことがあるので興味がある方は、読んでみてください。マオリ神話との繋がりにも触れています。
「禁止」ではなく「制限」がかかった
今回の件についてマオリ族のチェアマンは会見で「taupāruru」という言葉を使って、今回のホンギの制限について触れていました。
ホンギを禁止するわけではありません。taupāruruという言葉は「制限」です。(中略)ホンギをしたい人を止めるものではありません。
つまり相手がホンギをしてこようとしても、「これがマオリ族の挨拶だから」という理由で無理矢理ホンギをしなくても良いですよ。という意味であり、逆に本来ホンギをしてくるシチュエーションで相手がホンギをしてこなくても、それは「新型コロナウイルスの感染を気にしているのだな」と理解していればいいわけです。
海外では「握手」を禁止・避ける動きも
海外では日本よりも握手をよくします。
人と会ったとき、人と別れるときハグもしますが、握手もよくします。
そこで例えば2月末にはフランシュで「握手をしないで」と呼びかけたり、ドイツのメルケル首相がベルリンで行われた会議の際、内務大臣に握手を断られたりしています。
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他にも各国のスポーツ選手が選手やスタッフ同士で握手やハイファイブを禁止したり、とにかく「人と人との接触」を減らし、感染拡大を抑えようとしています。
それを考えるとマオリ族の「ホンギに制限」というのは、今の流れに乗った動きなのかもしれませんね。
情報元:New Zealand Herald | NHK