子供の肥満が深刻化。世界で2番目に肥満率が高い国に。ニュージーランド

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「ニュージーランド人」と言われて思い浮かべる人は痩せていますか?それとも太っていますか?

実はニュージーランドは世界でも有数の肥満大国なんです。
この肥満が多いことは以前から問題になっていて、日刊ニュージーランドライフでも何度か取り上げたことがあります。

そんな肥満大国のニュージーランドなのですが、ある調査で世界で2番目に肥満が多い国であることがわかりました。

そこで今回はそんな肥満についてのお話です。

目次

予備知識:肥満と太り過ぎの定義って何?

今回の記事に触れる前に「予備知識」として「肥満 obesity」と「太り過ぎ(過体重) overweight」とはいったいどのくらい太っている状態なのかを紹介しておきます。

OECD(経済協力開発機構)の定義によると

  • Overweight 太り過ぎ … BMI 25以上
  • Obesity 肥満 … BMI 30以上

となっています。これがどのくらいなのか?わかりにくいので例を挙げてみます。
例えば身長170センチ・体重80キロの人の場合、BMIは27.7で、太り過ぎの部類に入ります。

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ちなみにBMI「体重kg÷身長m×身長m」で求めることができます。

試しに身長ごとにBMI 25の人の体重、BMI 30の人の体重を出してみました。

BMI 25BMI 30
100cm25.0kg30.0kg
110cm30.3kg36.3kg
120cm36.0kg43.2kg
130cm42.3kg50.7kg
140cm49.0kg58.8kg
150cm56.3kg67.5kg
160cm64.0kg76.8kg
170cm72.3kg86.7kg
180cm81.0kg97.2kg

こう見ると自分自身や周りの人がどの部類に入るかわかりやすいのではないでしょうか。

世界で2番目に肥満・太り過ぎが多いにくニュージーランド

さて、そんな予備知識を踏まえた上で本題に移ります。

OECDの調査によると、ニュージーランドは世界で2番目に肥満・太り過ぎが多い国であると発表されました。

具体的な数字を挙げると39%の子供が肥満、または太り過ぎと診断されました。

肥満と太り過ぎの割合がどのくらいなのか、というと別の調査ではありますが、肥満と太り過ぎの割合は2歳から14歳までの子供のうち、約12%、10万人に当たる子供が肥満、さらに21%、17万人以上の子供が太り過ぎと言われています。

1990年から2016年のあいだに肥満率が約1.5倍の46%もアップしています。

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肥満率が高い国のトップ5は

  1. アメリカ … 41.86%
  2. ニュージーランド … 39.46%
  3. ギリシャ … 37.26%
  4. マルタ … 37.11%
  5. イタリア … 36.87%

気にある日本は14.3%でした。つまりアメリカやニュージーランドの1/3程度ということです。

今回の件を受けてユニセフ・ニュージーランドのVivien Maidaborn氏によると、砂糖税の導入と健康的な食事を推奨することでこの問題を防止できるとしています。

またオタゴ大学の調べによるとチリやフランス、メキシコでは砂糖税を導入したことで、甘い飲み物の消費が減ったとか。

ニュージーランドは以前の調査では3位だったのが、今回2位になったわけなのですが、それについてオークランド大学の専門家は驚くことではないとしています。

というのも彼曰く、政府はここ10年くらいの肥満に対する政策を明かに間違えているそうです。子供の健康な食に対する取り組みは、他の貧しい国と同じくらい放置されているとすら述べていました。

ちなみに厚生省は今のところ「砂糖税の導入は検討していない」と新聞社の取材で答えていたそうです。

体質や食文化の改善には時間がかかりそう

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「世界で2番目に肥満が多い国」のニュージーランドなのですが、街を歩いていると確かに太った人をよく見かけます。

中には日本では到底お目にかかれない歩行困難なほど太った人もいます。

こういう人たちを見て思うのは、食生活の習慣と、人種による太りやすさが大きく関わっているということです。

ニュージーランド人、厳密にいうとマオリの人たちはもともと南太平洋の人種です。この人たちの祖先は歴史的に島という資源・食糧が貧しい生活をずっと送ってきたため、いつ食糧にありつけなくなってもいいように脂肪を溜め込みやすくなっています。つまり太りやすい体質です。

そこへきて糖質脂質が多い食生活が当たり前なので、なかなか細身を維持することはできません。

幼稚園・小学校のお弁当にチョコレートバーやポテトチップを持ってくる子供がたくさんいたり、ホームステイをした経験がある方なら知っていると思いますが、週7日朝昼晩とジャンキーなものを食べる家も少なくありません。

そして極め付けが食後のデザートです。
ニュージーランドは世界で最もアイスクリームを消費する国と言われています。ワーホリ経験者なら、これが原因でプクプクに太った人も多いはず。

ただでさえ太りやすいDNAに加えて、ジャンキーな食事に大量の甘い物。これで細身でいられる方が不思議です。

砂糖税を導入するのはもちろんなんですけど、もっともっと健康的な食事を取るように国が働きかけなければいけませんね。

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とはいえ食生活が今日明日改善することはないので、何年、何十年もかけて改善していくことになるんでしょうね。

ニュージーランドで今生活している人、これから生活を予定している人も太り過ぎ内容気をつけましょう。

情報元:stuff.co.nz

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この記事を書いた人

元NZ在住40代男性。大阪在住。2005年からニュージーランド15年、カナダで1年の生活を経て2022年に日本帰国。ブログ運営が仕事。

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