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南島の小さな村「Tekapo テカポ」といえば、星空や独特な青い色をした湖が有名ですね。南島旅行のハイライトにする方も多いのではないでしょうか。
実はあまり知られていませんが、テカポ(Tekapo)という名前は100年以上、その地名を間違ったまま使われているそうなんです。
今回はそんな「え?そうなの?」というお話しを紹介します。
このページの目次
テカポ Tekapoという名前は間違い

ニュージーランドの新聞社Stuff.co.nzの記事によると、ニュージーランドの先住民マオリ族の一部族Ngai Tahu(ンガイタフ)は、テカポという地名が本来の地名とは違う、間違った名前であるとし、正しい名前を広めるための活動を行っているそうです。
もともとあの湖の名前は「テカポ Tekapo」ではなく、「タカポー Takapō」という名前が付けられていました。
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正しい名前Takapōの意味とは
もともとテカポに付けられた名前「Takapō」を英語にすると
to leave in haste at night
となるそうです。
そのまま直訳すると「夜、急いで去って行く」という意味ですね。
ただ「leave in haste」は、別の英語に言い換えると「make off」、つまり「逃げ去る」という意味もあります。
つまり「to leave in haste at night」は「to make of at night」、日本語にすると「夜逃げ」なのかもしれません。
今までテカポといえば「夜が横たわる(眠る)場所」「星々が眠る場所」と満天の星が見れる場所にピッタリの名前で訳されてきました。
ところが違ったということですね。。。
マオリ族のスポークスマンは語る
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Ngai Tahuのスポークスマンは正しい名前を広めることについて
我々はテカポのコミュニティーが今回の件に理解があり、また協力的で、さらにNgai Tahuの歴史やその土地の名前を学ぶことに興味を持っていることを嬉しく思います。
と述べています。また同時に
今後、Tekapo(テカポ)とTakapō(タカポー)の両方の名前を使わざるを得ない状況です。
とも述べていました。ガイドブックや地図などにはTekapoと記載されているわけなので、しばらくは両方を使って行くしかないですよね。
他にも間違った地名はたくさんある
今回のStuff.co.nzの記事によると、今回のように本来の地名と間違ったまま広まった場所はテカポ以外にもたくさんあります。
例えばウェリントンに「Hataitai ハタイタイ」という地域がありますが、ここは本来「Whātaitai ファータイタイ」らしく、ウェリントン市や地域のマオリ族で名前を直そうという動きがあります。
情報元:newshub.co.nz
もともと文字を持たなかったマオリ族が、西洋人が移り住んできたタイミングでマオリ語を英語表記(アルファベット表記)する必要に迫られました。
その時発音に忠実な綴りにならなかったことが原因の1つとなっているようです。
また別の部族のTe Rūnanga o Moeraki upokoのDavid Higginsは
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我々の名前は先祖から来ている。世代を超えて受け継がれてきたものです。それが我々と土地と繋げています。
と語っていました。確かに地名にはそれぞれ意味があり、「土地との繋がり」として、その名前があるなら違う名前が使われているのは心外なのはわかります。
Ngai Tahuが運営する「Ngai Tahu Atlas」というウェブサイトには現在、英語が使われている地名を含めて南島全土のマオリ語の地名と、その土地にまつわる話が紹介されています。
マオリ語や土地の名前の由来などに興味がある方は読んでみると面白いかもしれません。
とはいえなかなかTakapōの浸透は難しそう
とはいえ、僕は正しい名前が広まるか?といったら大きな疑問があります。
過去に全世界で刷られたガイドブックやチラシ、地図などすべて「Tekapo」と記載されています。それを「Takapō」にするにはニュージーランド政府が「今後、TekapoではなくTakapōにする」と発表するなど大きな力が働かない限り、Takapōが浸透するとは思えません。
マオリ族のNgai Tahuがどのくらい国や、メディアを動かせるのか?その辺にかかっているのかもしれませんね。
今後も今回の件について動きがあったら、続報をお届けしたいと思います。