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ニュージーランドには2025年までに国全体の喫煙者を限りなくゼロに近づけようという動きがあります。
さまざまな報道で「2025年までに実現は難しいのでは」という声もあるなか、ニュージーランドの南島の有名観光地がニュージーランドで初めて「禁煙の街」になったことが報じられていました。
ニュージーランドの喫煙・禁煙事情

まず今回読んだニュースを紹介する前にニュージーランドの喫煙事情について軽く触れておきたいと思います。
Smokefree Aotearoa 2025という動き
ニュージーランドでは「Smorefree Aotearoa 2025」という動きがあります。
Smokefree Aotearoa 2025の調べによると、2019年現在ニュージーランドの喫煙者率は15%ほどです。逆を言えば全体の85%の人たちは喫煙の習慣がありません。
ニュージーランドは2025年までにその喫煙者の割合をできるだけ減らし5%までに抑えようとしています。この活動自体は「ニュージーランド全体で喫煙を違法にする」という強制力が強いものではなく、ニュージーランド全体で吸わない環境を作り上げるというものです。
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どの人種の人たちに喫煙者が多いのか
ちなみに人種ごとの喫煙率が「What are our smoking rates and how are they changing?| Smokefree.org.nz」に掲載されていたのでまとめてみました。
- マオリの人たち(Maori) … 35%
- 南太平洋の人たち(Pacific) … 25%
- ヨーロピアン他(European and other) … 14%
- アジアの人たち(Asian) … 8%
この割合を見ると特にマオリの喫煙率が高いことがわかりますね。特にマオリの女性の喫煙率が高く約4割、38%の人たちが喫煙しています。また「南太平洋の人たち」というのはサモア、クック諸島、トンガ、フィジーなどの人たちを指します。
ちなみにこの喫煙率は人口全体に対する喫煙率ではなく、例えば「マオリの人たちの35%が喫煙している」とか「アジア人の8%が喫煙している」という意味です。
ニュージーランドでタバコを吸えない場所
では、ニュージーランドではどこが禁煙か?というと、以下の場所で喫煙が禁じられています。
- 公共施設(レストランやカフェを含む)の中
- 学校や幼稚園の中
- オフィス
- 工場や倉庫
また地方自治体により条例などで「喫煙を禁じられている場所」があります。
日本に行くと喫煙可のお店だったり、分煙されていてもタバコの臭いはするお店もあるので、「店内は禁煙」と明確化されているのは非常にありがたいです。

さて、前置きが長くなりましたが、そんなニュージーランドの禁煙・喫煙事情の予備知識を踏まえて、今回のニュースを紹介します。
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ハンマースプリングの街中で喫煙が禁止に
ニュージーランドの南島、クライストチャーチから2時間弱のところにハンマースプリングス(Hamner Springs)という温泉で有名な観光地があります。
この街が先日2月14日から、「街を禁煙化する」と発表しました。
とは言え、街全体どこでもタバコを吸えなくするわけではなく、主にメインストリートの「Amuri Ave」と「Conical Hill Rd」が禁煙化され、このメインストリートや、そのほか禁煙化された場所には看板が出るようです。
ちなみにこれは「法律」ではありませんので、タバコを吸っても逮捕されたり罰金を払わなければいけないわけではありません。
今回は「とりあえず6ヶ月間の実施」となっており、この取り組みの結果を見て、将来的にこの動きを継続するのか、それとも取り止めるのか判断していくそうです。またこの動きはニュージーランドだけでなく、世界中の「モデルケース」になるとして注目を浴びています。
個人的にすごく興味があるニュースです
先日、ウェリントンにある博物館周辺を歩いていたのですが、歩きタバコをする人など喫煙者がとても目立ちました。普段はそこまで多くないのですが、観光客が多かったことが理由の1つかもしれません。
僕自身、喫煙の習慣は過去に一度もないので今回の取り組みはすごく興味があります。
この取り組みによってハンマースプリングスの観光客が減ってしまうのか、それとも増えるのか、まったく変わらないのでしょうか。
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個人的には観光客の数が減ってしまったら観光地としては、禁煙化するメリットはあまりないかもしれません。でも、もし観光客が増えたり、観光客の数に変わりがないのであれば禁煙化をドンドン推し進めて欲しいです。
また今回の動きを参考に喫煙が禁止される場所が増えてくれるのを願うばかりです。
情報元:
Stuff.co.nz | Radio New Zealand ほか