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ニュージーランドは毎年毎年、国が定める最低時給が上がっています。
僕がニュージーランドに初めて来た2005年は9.5ドルだったのが、今では16.50ドル。そして来年4月にはそこから更にアップした17.70ドルになるそうです。
そこで今回はニュージーランドの新聞社stuff.co.nzに掲載されていた時給にまつわる話と、僕自身が思うことを書いてみました。
2019年4月に最低時給は17.70ドルへ
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stuff.co.nzが報じた内容に寄ると、ニュージーランド政府は来年2019年4月に従来の最低時給16.50ドルから、大幅に値上げをした17.70ドルにすると発表したようです。
17.70ドルといえば「1ドル75円」で計算すると、1,350円です。
そして最終的には2年後の2021年には最低時給を20ドル、日本円で1,500円に引き上げるとしています。つまり段階的に来年は17.70ドル、そして再来年の2020年4月に最低時給を18.90ドルくらいに。そして2021年に20ドルにするんでしょうね。
ということは現在の最低時給16.50ドルから比べると、週40時間(8時間労働・週休2日)働いた場合、1週間の収入が48ドル(3,600円)増えるということです。1ヶ月(4週間)で考えたら192ドル(14,400円)、1年(52週)で計算すると2,500ドル(18.8万円)収入が増える計算になります。
ちょっとしたボーナスみたいな感じです。
ちなみに時給17.70ドルで、週40時間働いた場合の1ヶ月(4週間)の収入は、2,832ドル(約21万円)、そして年収は約37,000ドル、日本円にして276万円です。
日本と比較するともらえるお金は多いけど
こういったニュースを見ると、日本の最低時給と比べてニュージーランドスゲえ!と思う人もいるかもしれませんが、実際のところどうなのでしょうか。
日本は都道府県によって最低時給が違います。
平均の最低時給が874円、最低時給が一番高い東京都の場合、985円です。一方、一番低いのは761円で鹿児島県です。
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上記と同じように平均最低時給874円で、週40時間、4週間働いたらいくらになるか?を計算すると、14万円でした。年収は?というと182万円です。
つまり日本の平均最低時給とニュージーランドの最低時給で計算したとき、年収で94万円の差があるということになります。
※ただし税金や諸々のお金を引かれたときの差がどのくらいになるのか?は調べていません。
そう考えるとニュージーランドの最低時給17.70ドル(1350円)は良いように思えます。でも、本当にそうなのでしょうか?
例えばワーホリでニュージーランドを訪れた人は日本で働いているときよりもお金が貯まったりするのでしょうか?
個人的にはそんなことはないと思っています。
というのも「最低時給が高い」ということは、逆をいえばそのくらいの給料がなければ生活するのが大変くらい物価が高いとも捉えることができます。実際高いです。
特にニュージーランドの中でも物価が高い街は大変です。
数日前に「クイーンズタウンは人手不足」というStuff.co.nzの記事を日刊ニュージーランドライフのFacebookページでシェアしました。その記事のコメント欄に「お給料よりも生活費が高く赤字になる」と書かれていました。
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物価の高さはニュージーランドを旅行した人ならある程度肌で感じることができるのではないでしょうか。
物価が高い→最低賃金を上げる→物価が上がるの悪循環
ニュージーランドはここ20年ちょっとのあいだに最低時給が2倍以上アップしています。
1997年3月の時点の最低時給は7ドルでした。それが2019年には17.7ドルになります。つまり2.5倍以上です。
参考:Previous minimum wage rates » Employment New Zealand
- 物価が高い
↓ - 最低時給を上げる
↓ - 企業の人件費が上がる
↓ - その分、商品の値段を上げる
↓ - 企業の仕入れ値が上がる
↓ - 商品の値段は更に上がり全体として物価が高くなる
↓ - 最低時給を上げる
↓ - 企業の人件費が。。。
と無限ループです。そこに家賃の高騰なども絡まってきて、生活費は年々上がっています。
フリーランスで食べている我が家としては、仕事を頑張って収入が増えても物価が上がっていると結果的な生活は楽にならないし、今まで通り働いていたら相対的に給料が下がった感じになるし、正直なところ切ないです。
でも、多くの最低時給やそれに近い収入を得ている人が「給料は上がっても生活は楽にならない」と感じています。
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こういった経済のことは専門家ではない僕にはわからないことがたくさんあります。
何をすれば正解なのかわかりません。でも、住んでいて肌で感じるのは、何かがうまく行っていないし、なんとかしなければいけないということです。