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今週の火曜日6月12日、ニュージーランドの新聞社New Zealand Heraldにちょっと興味深い記事が掲載されていました。
ニュージーランド最大の都市オークランドで各家庭に「生ゴミ専用」が導入され、街を上げたゼロ・ウェイストを将来的に目指すそうです。
今回は今回のニュースや「そもそもゼロ・ウェイストって何?」を紹介していきます。
そもそもゼロ・ウェイストって何?
今回のニュースのなかで「ゼロ・ウェイスト」という言葉が使われています。
記事の内容を紹介する前に、まずは「ゼロ・ウェイストって何?」ということを簡単に紹介します。
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コトバンクというウェブサイトによると、ゼロ・ウェイストとは以下のように説明されています。
燃やして埋めるごみ処理から、ごみの発生自体を減らす政策への転換をめざす考え方。
英の経済学者が提唱した。ごみをゼロに近づける具体的な方法と見通しを立てた自治体が宣言を出す。96年の豪・キャンベラが初。日本では上勝町(人口2千人)が03年、大木町(1万5千人)が08年に宣言。
それ以外にも
「ゼロ・ウェイスト」とは、ごみを焼却、埋立て処理をせず、資源の浪費や、有害物質や非再生可能資源の利用をやめて環境負荷を減らしながら、堆肥(たいひ)化などの物質回収や再生可能エネルギー利用、リサイクルによって、ごみをゼロにする考え方。
とのことです。イメージつかめましたか?
つまり、「ゴミをゴミとして処理するのではなく、堆肥にするなどして資源として活用しよう」ということですね。
オークランドがゼロ・ウェイスト都市を目指して動き出す
New Zealand Heraldによると、オークランドが2040年を目処にゼロ・ウェイスト都市になるよう動いているそうです。
そのために全家庭に生ゴミを入れて回収するためのゴミ箱(Wheelie Bin)を配布することになりました。
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ちなみに「ゴミ箱 Wheelie bin」はこういうものです。
このゴミ箱は家の軒先に置かれ、家庭で発生するゴミをこの中に入れます。Wheelie binは毎週決められた曜日に家の外に上の写真のように出すとゴミ収集車が回収していきます。
ところでこの黄色いWheelie binは紙やダンボールなどリサイクルのゴミを入れるゴミ箱です。
今回のプロジェクトの責任者Penny Hulseは
すでにパパクラ(Papakura)で試験的に導入され、次にどのエリアに導入しようか検討しています。このプロジェクトはオークランド全域で一度に導入されるのではなく、地域ごとに徐々に導入されます。
と話しています。またPenny Hulseは
オークランドはゴミによる環境汚染を軽減し、美しい自然という財産を次の世代のために守りたい。「ごみ問題」はすべての人も問題です。今回のプロジェクトはすべての人がゼロ・ウェイストに携わっていくことです。
とも述べていました。
市役所は今回の「生ゴミを回収する」プロジェクト以外にも、ゴミの違法投棄や、プラスチック、危険なゴミの処理なども議題として上がっているとのことです。
具体的なプランや動きも機会があれば紹介します
今回の発表では2040年までにゼロ・ウェイストを目指すこと、またここ数年で段階的にオークランド全体の各家庭に生ゴミ専用のWheelie binを配布することだけが明らかにされました。
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そのためまだ具体的なプランは明らかにされていません。
オークランドはニュージーランド最大の都市とはいえ、人口は160万人弱。日本の都市として考えれば決して巨大な街ではありません。ただ街全体、国全体のインフラや都市計画が日本よりもイマイチです。
そのなかで160万人+観光客が日々出す膨大な量の生ゴミをきちんと回収し、コンポスト(堆肥)などに変えて再利用することができるのか?という疑問が正直あります。
今後も今回の件について続報をお届けしていきたいと思います。