ワナカの湖にポツンと生えるあの木が観光客の手によって危機に

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ニュージーランドの南島、クイーンズタウンから車で1時間ほどのところにあるワナカ(Wanaka)という小さな村があります。

この村の人口はたった6500人。ワナカ湖(Lake Wanaka)という湖の湖畔にあり、観光地として世界中から多くの人が訪れます。ワナカにはシンボルマークともいえる「木」があるのを皆さんは知っていますか?

その木はInstagramやFacebookといったSNSにも投稿される、いわゆる「インスタ映え」するスポットとして世界的に有名です。

その木がここ数年、観光客の手によって被害を受けているとのことです。

インスタ映えするワナカの木

#Earth Wanaka Tree, New Zealand [OC] [4515x3011]

これがそのワナカの湖に生える木です。実際の木は見たことがなくてもこの「湖に生える木」は見たことがある人も多いのではないでしょうか。この写真はわりと普通に見える1枚を選びました。もっとインスタ映えするものもあります。

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他にもこんな写真がありました。

キレイというより圧巻ですね。

ワナカを訪れた多くの観光客はこの圧倒的な存在感を見せる木の写真を撮りたくて、木の周りにあつまります。

遠巻きに眺めるなら、良かったんですけど観光客は日に日にエスカレートし、遂に登り始める人も出始めました。そして、それによって木が痛み始めているそうです。

この木は水の中にあるとはいえ、浅瀬にあります。さらに水位が下がれば余裕で歩いていくことができるため、ちょっとした出来心で木に登り、その重みに耐えられず枝が折れてしまうことがあるとか。

この木についてQueenstown Lakes District Councilという役所の専門家は

この柳の木は折れやすいく、根が常に冷たい水の中にあるため、土に生える木よりも成長が遅く、そのため折れてしまったときの再生に時間がかかってしまう。

とインタビューで答えていました。そこで周辺に木に登らないよう英語と中国語で看板を作りました。、それでも観光客が木に登ることを止めない場合は、フェンスで囲むことは景観的を考えるとやりたくないが、何か対策を打たなければいけないと述べています。

ワナカに生えるあの木は柳の一種

ワナカ湖に生えるこの木はSalix Fragillisという柳の一種です。一般的にはCrack Willowと呼ばれています。

柳といえば「柳に雪折れなし」という例えがあります。これはしなやかな柳の木は雪が沢山積もってもも折れない、「硬いものよりもかえって強い(丈夫)」という例えです。

それなら、折れなさそうな感じもしますが、ワナカに生えてるSalix Fragillisという品種は、折れやすいそうです。日本でも「白柳」と呼ばれる柳は折れやすいことで知られています。

ちなみにワナカに生えているこのsalix fragilisという種類の柳は、ニュージーランドのNational Pest Plant Accordと呼ばれる在来種(固有種)を脅かす害のある草木を認定するリストにも掲載されています。

ちなみに日本でも一般的な「アケビ」や「どくだみ」などもリストに載っていました。

このリストに載っている草木は販売や、商業的な栽培が禁止されています。にも関わらず「ワナカのランドマーク」となったこの木は守ろうとするというのはなんだか不思議です。

自然が観光が目玉の国の難しさ

観光が主な産業となっているニュージーランド。海外から人が訪れなくなったら国は成り立たないかもしれません。ところが人が増えすぎると、その観光の目玉となっている自然を維持するのが難しくなります。

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今回の件だけでなく、各地で「観光客を増やすことと自然を守ること」で葛藤があります。以前、Yahoo!ニュースで書かせてもらったコラム「テカポの星空」の話がまさにそれです。

それ以外にも以前、読者の方から「ある泉が海外のガイドブックに載ったことで中国人が殺到し、その観光客が泉にゴミを捨てるなど酷いことをした」というコメントをいただいたことがあります。

「観光客一人ひとりにマナーを守れ」と教育するのは難しいし、だからといってニュージーランドという観光を目玉にしている国が「観光客来なくてけっこう」というのも、なかなか難しいです。

何かいい解決策があれば良いんですけど、なかなか難しいですね。

情報元:Condé Nast Traveler

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