今までニュージーランドを旅行するなら、ここはオススメ!という場所として定番のミルフォード・サウンドや、テカポ、フランツ・ジョセフなどを紹介してきました。
今でも、それらの場所は機会があればぜひ行って欲しいんですけど、先日「ぜひ行って欲しい場所」が一か所増えたので、皆さんに紹介します。その場所は「ティリティリ・マタンギ島」です。
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ティリティリ・マタンギ島との出会い
皆さんは「ティリティリ・マタンギ島」って聞いたことありますか?
僕はつい数か月前まで「名前は聞いたことあるけど、行ったことも、その島がどんなところかもよく知らない」ところでした。
ところがYahoo!ニュースでこの島のことを書かせてもらう機会をいただき、そのとき渡航前の数週間、事前調査、さらに取材旅行として丸2日に渡ってこの島に訪れて島を見て歩いてきました。
そして完全にこの島の良さに魅せられてしまいました。
オークランドからのアクセスが◎
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今まで、「ここはオススメですよ」と紹介してきたミルフォード・サウンドや、テカポ、フランツ・ジョセフは、どれもニュージーランドの空の玄関オークランドからかなり遠いです。
もちろんそれでも行く価値はあると思うんですけど、「価値がある」と思えるのは、訪れたから思えることで、行ったことがない人にとっては、その価値が見いだせないかもしれません。
ところがティリティリ・マタンギ島はオークランドの市街地からフェリーで1時間で行くことができます。フェリーは1日に行きで1便、帰りに1便しかないため丸1日要することになりますが、「ニュージーランドの自然や野鳥を1日たっぷりかけて味わえる」と思ったら、行って損はありません。
フェリーはFullersという会社から船が出ています。
一度は失われた自然と野鳥。それを蘇らせる人々
ティリティリ・マタンギ島はその昔、人も住んでいない野鳥の楽園でした。
それがマオリ族が移り住み、さらにヨーロッパの人たちの手に渡ってからは、島に生えている木は切り倒され、今の94%が牧草地と化してしまいました。
その結果、島に住んでいたほとんどの鳥は姿を消してしまうことになります。
その後、1984年からオークランド大学の学者や市民の手によって、25万本以上の植林が行われたり、野鳥を呼び戻す活動が行われ、島は徐々に本来あるべき姿へと息を吹き返しつつあります。
現在はいったん島を壊滅状態にまで追い込んだネズミなどの外来種はすべて根絶やしにされました。
島でツアーに参加すると(日本語ツアーも有り)、これら島の成り立ちにも触れることができます。このツアーで聞くことができる「人の手によって壊された自然を人々が再生させるプロジェクト」の話しはすごく興味深いです。
野鳥が手の届く場所にいるすごさ
ティリティリ・マタンギ島の野鳥はほとんどが手の届くようなところにいます。実はそれってすごいことなんです。
一般的に「野鳥の楽園」と呼ばれるところは、何百年も前からその場所には森があって、木々はどれも背の高い木ばかりです。そのため、鳥がたくさんいても、高いところにいるため観測するには双眼鏡を使って眺めたり、カメラで撮影するときは大砲みたいな大きさのレンズを付けなければなりません。
ところがティリティリ・マタンギ島の場合、島の木々はほぼすべて伐採されてしまいました。今生えている木のほとんどが1984年以降植林によって植えられた背の低い木ばかり。
そのため野鳥は文字通り「手が届く所」にたくさんいます。
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聞こえる音は鳥のさえずりと木々の音だけ
ティリティリ・マタンギ島はオークランドから1時間フェリーで離れた離島です。そのため、車のエンジン音や街の喧騒はまったく聞こえてきません。聞こえてくるのは鳥のさえずりと木々の音だけです。
しかも、島の高台に出るとグルッと360度見渡せ、遠くにスカイタワーが見えるのは圧巻です。
トレッキングシューズは不要
ティリティリ・マタンギ島のトレッキングコースは、基本的にトレッキングシューズが必要ありません。
トレッキングシューズがあれば、歩きやすいかもしれませんが、普通のスニーカーでも十分歩けるように舗装されています。
なので、日本から旅行に来て「明日、ティリティリ・マタンギ島行ってみようか」と急に決めても、十分楽しむことができます。歩くコースはそんな感じなので、老若男女楽しむことができます。
ランチを持参して、まったりな一日を過ごそう
この島には動植物の生態系を守るために、食べ物を買うことができる売店がありません。
そのため、島を訪れる人は事前にランチを買っていく必要があります。旅行でオークランドを訪れている人は、どこかカフェでパンやサンドイッチを買ってから島に行くようにしましょう。
ティリティリ・マタンギ島は特に野鳥や森の再生に詳しくなくても、森の中を歩くのが好きな人なら楽しめること間違いなしです。
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オークランドを旅行するときは、時間を作ってぜひ訪れてみてください!