世界で初めて「川」に人と同じ権利を与える。ニュージーランド

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今日はちょっと興味深いニュースを紹介します。

実は昨日、紹介するつもりで途中まで書いていたんですけど、昨日はダニーデンにあるCadburyのチョコレート工場が来年閉鎖するというニュースが飛び込んできたので、急きょ記事を変更しました。

昨日、紹介したかったニュースというのは、ニュージーランドの北島にある「川」に人と同じ権利が与えられたというものです。

いったいどういうことなのでしょうか。

マオリ族にとって神聖な存在であり、家族のような存在の川

Whangaui and River from Durie Hill

今回、ニュースになっているのはニュージーランドの北島、南部にあるWhanganui River(ファンガヌイ川)と、その川沿いに住むマオリ族の部族です。ファンガヌイ川はニュージーランドで3番目に長い川です。ざっくりとこの川がどのように流れているかGoogleマップで作ってみました。

この川沿いに住むマオリの部族にとって、この川はとても大切なものです。
「神」のような存在であり、川は自分たちの祖先へ通じる存在であり、祖先そのものであるとされています。そのため、川の状態がそのまま部族の繁栄と考えられています。

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その部族にはこんな言葉があります

Ko au te awa, Ko te awa ko au

これは英語にすると「I am the river and the river is me」つまり「私は川であり、川は私である」という意味ですね。

つまり「川」を自然の一部として考えず、もっと神聖なものであり、自分自身であり家族であると考えているわけです。現に今回の件についてマオリ族の政治家Adrian Rurawheは「川を人と同じように見るのは変に見えるかもしれないが、マオリ族にとっては至って普通のことです」とインタビューに答えていました。

ニュージーランドでもっとも長い裁判

Wanganui

ファンガヌイ川に人と同じ権利を求める裁判は1870年代から150年にも渡って争われてきました。

それが昨日、とうとう決着しニュージーランド政府はファンガヌイ川に「人と同じ権利を与える」と発表しました。

「川」に人と同じ権利が与えられるのは世界で初めてのことなんですけど、以前ニュージーランドではTe Ureweraと呼ばれる国立公園に人と同じ権利を与えたという経緯があります。

実は上の記事のなかで

現在、ニュージーランドは似た案件を抱えています。
Whanganui Riverというニュージーランドで3番目に長い川にも人格があると訴えがあり、早ければ年内にもテウレウェラ同様の権利が与えられるかもしれない

と紹介していましたが、それが現実のものとなったわけですね。

ファンガヌイ川には人と同じように正式な名前が与えられました。
その名前は以前からマオリ族のあいだで呼ばれていた名前「Te Awa Tupua テ・アワ・タプア」という名前です。今回の件でファンガヌイ川「テ・アワ・タプア」は人と同じ権利を得たのと同時に、義務や法的責任を有することになります。

つまり、何か問題があれば裁判にも出たりしなければならないかもしれません。
「川が裁判に来る」というのは宮﨑駿の映画「千と千尋の神隠し」に出てくるハク(白い竜の人版)でない限り無理ですよね。

そこで川の代理人が1人は政府から、もう1人はマオリの部族から選ばれ、川の代弁者として川を守っていくことになります。

結局◯◯なのかな。。?という話

「川が人と同じ扱いになる」って何だかよくわからないですね。
150年にも渡ってマオリ族の人は戦い続けたわけなんですけど、結局のところ◯◯なのかな。。。と思ってしまいました。

今回、150年にも及ぶ裁判の損害賠償として8,000万ドル、日本円で64億円と、川の環境を改善する費用として3,000万ドル(24億円)がニュージーランド政府からファンガヌイを祀っている部族にたいして支払われることになります。

これを読んで「あ、結局お金なのね…」と思ってしまいました。もちろんそれだけではないんでしょうけど。

個人的に気になるのは、もし大雨が降って川が反乱して川沿いの家屋に被害が出たら、「川は加害者」として、住民は訴えることができるんですかね。気になります。

「川に人権を与える」というのは、面白い話なんですけど、オチでちょっとスッキリしなくなってしまったお話しでした。

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