貧困の差がすごい。ニュージーランド人たった2人の資産が人口の30%を占める

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日本には「格差」なんていう言葉がありますけど、ニュージーランドでも収入(資産額)の格差に開きがありすぎることが問題になっています。

今日はNew Zealand Heraldの「Two Kiwis wealthier than the poorest 30 % 」という記事がすごく興味深かったので、その記事を少しわかりやすくしながら、ニュージーランドの格差を紹介したいと思います。

目次

たった2人の収入が人口の30%分に相当する

Auckland Harbour Front

New Zealand HeraldにOxfamという会社が行なった調査結果が掲載されていました。

その記事によるとニュージーランドでもっとも裕福な2人Graeme HartとRichard Chandlerの2人の資産額が貧困層の下から数えて30%にあたる150万人分の資産に相当するとのことです。

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ちなみにGraemeの資産はアメリカドルで64億アメリカドル(7,340億円)、そしてRichardは27億アメリカドル(3,100億円)。二人の資産を足すと1兆440億円。なんだか数字が大きすぎてよくわかりません。。。

さらにOxfamによると

  • たった1%の富裕層の資産がニュージーランド全体の20%の資産を持っている。
  • 貧困層から数えて人口の90%の資産を足しても、国民全体の資産の50%に満たない。つまりトップ10%の人たちだけで50%以上の資産をもっているということ。
  • 人口の20%を占める富裕層だけでニュージーランド全体の70%の資産を持っている。

つまりこういうことですね。

人口の1%に当たる4.5万人の人が全体の20%の資産をもち、富裕層のトップ10%に当たる45万人で国民の資産の半分以上を占めているということになります。

Oxfam New ZealandのRachael Le Mesurierはこの結果を見て「こんなに格差があるのか」と驚きを隠せなかったとのこと。逆をいえば貧困層から抜け出せない人が多いことを示していると語っていました。

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また財務大臣のSteven Joyceはこのように新聞社のインタビューに答えています。

トップ2のHartとChandlerとほかの人を比べるのはナンセンスである。なぜなら彼らは海外でビジネスを成功させたからであると述べました。また経済協力開発機構(OECD)の調査によると、貧困層の下から10%の人々の収入はさまざまな手当を抜いても2010年から改善されつつある。

子どもの貧困がとにかく問題視される

The farm house

去年の10月10日に「ニュージーランドは30万もの子どもが貧困。ユニセフや国連が警鐘」という記事を紹介しました。

ニュージーランドには子どもが約100万人いるそうです。そのなかの約30%にあたる30.5万人が「貧困」といわれていて、特に白人よりもマオリや南太平洋の人たちのほうが倍くらい貧困率が高いそうです。

さらに生活する上で必要最低限の寝るところや十分な食事、暖房器具すらない家庭が14%もあるとのこと。

ウェリントンは比較的裕福な家庭が多くて、そういった人たちを見ることはほとんどありません。ただし街の市街地から車で30分から1時間くらい離れると、場所によっては非常に貧しい地域があると聞きました。ロトルアに住んでいたときも「ここは貧しい人が多く住んでいる=治安が悪い場所」というのがありました。

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こういう問題は自分たちではなかなか解決できないので、解決されることを願うばかりです。

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この記事を書いた人

元NZ在住40代男性。大阪在住。2005年からニュージーランド15年、カナダで1年の生活を経て2022年に日本帰国。ブログ運営が仕事。

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