スポンサーリンク
先日、世界経済フォーラム(World Economic Forum)が、世界各国の男女格差(ジェンダーギャップ)を比較した「世界男女格差指数 Global Gender Gap INdex)という調査の結果を発表しました。
その結果、ニュージーランドは144カ国中9位でした。
そこで今回は世界経済フォーラムが行なった世界男女格差指数の調査結果について紹介します。
世界男女格差指数って何?
世界男女格差指数 Global Gender Gap Indexというのは、スイスのジュネーブに本部を置く国際機関の世界経済フォーラム(World Economics Forum)が2006年から行っている男女の格差をスコア化しランキング形式で紹介するものです。
スポンサーリンク
この調査は大きく分けると4つの分野、14項目に渡って、国際労働機関や国連開発計画、世界保健機構などから提供されるデータを元に男女の差がどのくらいあるのか調べます。
- 経済活動の参加と機会
- 労働力の男女比
- 類似の労働における男女の賃金差
- 推定労働所得の男女比
- 管理職の男女比
- 専門・技術職の男女比
- 教育
- 識字率の男女比
- 初等教育就学率の男女比
- 中等教育就学率の男女比
- 高等教育就学率の男女比
- 健康と生存
- 出生時の男女比
- 平均寿命の男女比
- 政治における権限
- 国会議員の男女比
- 閣僚の男女比
- 直近50年の国家元首の在任年数の男女比
世界のランキングからご覧ください
それではまずは細かい項目はあとで紹介するとして、世界男女格差の全体的な結果をご覧ください。まずは1位から10位までです。
01位:アイスランド
02位:フィンランド
03位:ノルウェイ
04位:スウェーデン
05位:ルワンダ
06位:アイルランド
07位:フィリピン
08位:スロベニア
09位:ニュージーランド
10位:スイス
北欧の国々が上位に来るのは、こういった調査でよく上位を占めているのが北欧なのでわかりますけど、ルワンダが5位に入ってきたのは意外でした。正直なところ「アフリカにある」こと以外、僕は全然ルワンダのことを知りません。
ルワンダは「教育が110位」そして「健康と生存が89位」と非常に悪いんですけど、「経済活動の参加と機会」で8位、「政治における権限の男女差」で8位と健闘しています。
では、11位から20位もみてみましょう。
スポンサーリンク
11位:スイス
12位:ブルンジ
13位:ドイツ
14位:ナミビア
15位:南アフリカ
16位:オランダ
17位:フランス
18位:ラトビア
19位:デンマーク
20位:イギリス
20位まで出して「どこ?」という国がありませんでしたか?そうです。12位のブルンジです。
ブルンジもアフリカ大陸にある国で5位のルワンダと国境が隣接しています。
「教育が124位」そして「健康と生存が66位」と非常に悪いんですけど、「経済活動の参加と機会」は世界で堂々の1位、「政治における権限の男女差」は若干落とした28位と健闘しています。
それでは21位以降は気になった国だけを抜き出していきます。未だに日本が出てこないのが気になりますね。
35位:カナダ
45位:アメリカ
46位:オーストラリア
99位:中国
111位:日本
116位:韓国
日本は111位でした。ちょっと残念な結果です。
スポンサーリンク
ニュージーランドの男女格差の内訳
それではニュージーランドの男女格差の内訳を見ていきましょう。ちなみに総合は9位でした。
- 経済活動の参加と機会 … 24位
- 労働力の男女比 … 40位
- 類似の労働における男女の賃金差 … 23位
- 推定労働所得の男女比 … 66位
- 管理職の男女比 … 21位
- 専門・技術職の男女比 … 1位
- 教育 … 40位
- 識字率の男女比 … 1位
- 初等教育就学率の男女比… 71位
- 中等教育就学率の男女比… 1位
- 高等教育就学率の男女比… 1位
- 健康と生存 … 104位
- 出生時の男女比… 1位
- 平均寿命の男女比… 117位
- 政治における権限 … 16位
- 国会議員の男女比 … 36位
- 閣僚の男女比 … 20位
- 直近50年の国家元首の在任年数の男女比 … 12位
「専門・技術職の男女比」が1位、それと教育の「識字率」「中等教育就学率」高等教育の週力率」、それと「出生時の男女比」が1位になっています。この識字率や就学率は同率1位の国がたくさんあるため、正直ニュージーランドが飛び抜けて優れているわけではありません。
むしろ平均寿命の男女比は117位と良い結果ではありません。
ほかのランクも特筆して良いところは正直ないんですね。良くも悪くもバランス良く「まあまあ」という感じでしょうか。
4分野のトップ10を見てみる
ちょっと気になったことがあります。それは各4分野のトップ10を飾っているのはどこなんでしょうか。そこで世界経済フォーラムのサイトからデータを抜き取って調べてみました。
経済活動の参加と機会
- ブルンジ(中央アフリカ)
- ラオス(東南アジア)
- バハマ(カリブ海)
- バルバドス(カリブ海)
- ベラルーシ(東欧)
- ボツワナ(南アフリカ)
- ノルウェイ(北欧)
- ルワンダ(中央アフリカ)
- アイスランド(北欧)
- ガーナ(西アフリカ)
「教育」と「健康と生存」
「教育」「健康と生存」に関しては1位を含め、スコアがほぼ同じ国が100カ国以上あるので、割愛させてください。
スポンサーリンク
政治における権限
- アイスランド(北欧)
- フィンランド(北欧)
- ノルウェイ(北欧)
- ニカラグア(中央アメリカ)
- アイルランド(西欧)
- スウェーデン(北欧)
- バングラディシュ(南アジア)
- ルワンダ(中央アフリカ)
- インド(南アジア)
- ドイツ(西欧)
いろいろな「思わぬ国」がトップ10に入っていませんか?北欧、西欧の国はよくこういったランキングに入っている常連なので、もう見慣れた感じがしますけど、アフリカの国々が入っていることには本当に驚きました。
海外に出ると見えてくる日本の男女格差
つい先日、「男女格差が少ないと実感できるニュージーランド」という記事を投稿しました。
その記事でも書いたんですけど、女性には怒られそうなんですけど、日本にいたとき僕自身が男性ということもあって、正直なところ男女格差を感じる機会はあまりありませんでした。
でも、ニュージーランドに来て暮らして改めて外から日本を見てみると、日本は男女の格差がある国だなと感じる機会がすごく増えました。
そういう意味でも、できるだけ多くの人に一度は海外に出て、1-2ヶ月、できればもう少し長く海外で生活をして、「外から見た日本はどう自分の目に映るのか」を確かめてほしいです。
こういったランキングは良し悪しなんですけど、少なくとも国外から見た日本がどんななのか見る1つのヒントになると思うので、いろいろなことの参考に出来たら良いですね。
今回の全体の調査結果や日本の結果の詳細を知りたい方は情報元をご覧ください。
スポンサーリンク
Global Gender Gap Report 2016 – Reports – World Economic Forum