[実体験]ニュージーランドで路上出産が比較的多い理由

先日、ニュージーランドのオンライン新聞stuff.co.nzに「Baby boy born on the roadside in Taranaki is happy and healthy」という記事が掲載されていました。

記事の内容は「タラナキ地方の路上で生まれた男の子とその両親の話」でした。実はニュージーランドではこういった「路上で出産」というニュースを比較的よく見ます。もちろん毎日ではありません。でも数カ月に1回はこういったニュースが報じられています。

日本ではあまり耳にしないこういったニュースをニュージーランドではわりと耳にするのは、いったなぜなんでしょう。今日は自分たち夫婦の実体験をもとに「どうして」を解説したいと思います。

陣痛が来た!でも病院に行けない

Wellington Hospital

ニュージーランドでは大半の出産を助産婦立ち会いのもとに行ないます。自宅や産院で生む場合に限らず、大きな病院で出産するときも基本的には医者の立ち会いはなく、助産婦が出産を手伝ってくれます。

医者が出てくるのは母親や子どもに命の危険があるときや、帝王切開、また産後に助産婦では手に負えない縫合が必要なときなど限られています。

そして陣痛が来ると自宅出産でも、病院での出産でもまずは助産婦に連絡しなければなりません。助産婦は大抵の場合、病院には属していないので、妊婦の連絡を受けてその日、または次の日の分娩室などを確保します。

ここで日本と違うのは陣痛の間隔が「初産の場合、5分を切ったら連絡してね」と言われることです。日本では10分くらいといわれています。

さらにあまり早く病院に行き過ぎても、病院には泊めてくれず家に帰されます。我が家は夜中に少しだけ破水があり、朝起きて陣痛は来ていなかったけど助産婦にその旨を伝えました。すると「一度、病院で検査しよう」ということになって車で20分くらいかけて病院に行きました。

検査が終わったのが昼前で、検査結果は陣痛は始まっているんですけど「生まれるのはその日の夜か翌日だろうから帰って」と言われました。

別の人たちでも「病院に行ったら帰された」という話を本当によく聞きました。

陣痛が本格的に!でも、のんびり

Birth Suit in Wellington Hospital

家に帰って、夕方4時くらいから陣痛が本格的に始まりました。そこで助産婦に電話をすると「今から行くから待ってて」と。そして待つこと30分以上、まだ来ません。その時、すでに陣痛の間隔は3分を切っていたんです。そこで助産婦に電話をすると「前の妊婦が長引いてて、まだこっちに向かっていない」と。

そして更に少し待つと陣痛の間隔は2分を切ったので、「陣痛の間隔が2分を切ってる」と伝えて、初めて病院に行くことになりました。

そんなに待ったら途中で生まれてもおかしくない

結果、自分たちは帰宅ラッシュ真っ只中のウェリントンの市内を抜けて、30分以上かけて病院に行きました。ビックリするのは病院について1分間隔とかで陣痛が来ている妊婦がいるのに、病院の人たちは手を貸してくれず、彼女は歩いて分娩室まで行きました。病院に着いたのは6時前、そして8時前には娘が生まれました。

たまたま自分たちはなんとか病院にたどり着きました。でも、初産でなくツルッと生まれてくる場合とか、地方に住んでいて病院が遠い人とかは途中で子どもが生まれてもおかしくありません。

だから、年に何度もニュージーランドのニュースで「ガソリンスタンドで子どもが生まれた」とかそんなニュースが流れてきます。

ちなみに8時前に出産して、その日は病院に泊まらず12時前くらいには、生まれて数時間の子どもを連れて自宅に帰っていました。もちろん全員が全員、当日退院ではありません。子どもやお母さんが健康だったから自分たちは家に帰れただけです。

国が違えばいろいろ違う

cute little feet

たまたま自分たちの娘が生まれた半年後に、身内で男の子が生まれました。その子は日本で生まれたので、出産にまつわるエピソードが違いすぎて、すごく興味深かったです。

ほとんどのことが「日本はキッチリ、ニュージーランドは緩い」ことばかり。きっと日本の出産システムをベースに考えたら、ニュージーランドの出産システムはいい加減に見えたり、「ほんとに大丈夫か?」って思うだろうし、ニュージーランドの出産システムをベースに考えると、「なんか日本って大変」って思ってしまうと思います。

ニュージーランドの「路上で出産してしまう」話も何事も問題なく生まれてきているから、何だかどこか微笑ましい感じに思えますけど、自分の身に置き換えたら、ゾッとします。

ということでちょっとしたニュージーランドと日本の出産事情の違いについてでした。

そういえば、娘の出産までの話をシリーズで書いています。興味がある方はご覧ください。

シリーズ「ニュージーで出産・育児」

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