「小さな街から銀行が消える」 から見るニュージーランドの問題点

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ここ最近、ニュージーランドではある問題がニュースなどで取り上げられています。

それは銀行各社が多くの支店を閉店しているということです。昨日も「Do banks owe it to small-town NZ to stay? 」という記事がstuff.co.nzに掲載されていました。

銀行といえども企業、慈善事業ではないので、採算が取れないところを閉店するというのは当たり前の決断なのかもしれません。でも、それが小さな街となると人によっては大きな問題になるかもしれないんです。

そこで今日は日本ではあまり考えられない「小さな街で銀行の支店が閉鎖すること」についてアレコレ書いてみたいと思います。

ニュージーランドの銀行事情

westpac

ニュージーランドで比較的支店が多い銀行が5つあります。

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  • BNZ
  • ANZ
  • Kiwibank
  • Westpac
  • ASB

これらの銀行はそれぞれ全国に支店あるんですけど、約1/3くらいがオークランドに。そして、オークランドの支店数と同じくらいをウェリントンやクライストチャーチなど比較的大きな都市に、そして残りの1/3がそれ以外の街に点在しています。

例えばBNZの場合、全国に170の支店があります。そのうち50店舗がオークランドにあります。そしてウェリントン・クライストチャーチを含むカンタベリー地方、ハミルトンを含むワイカト地方の3つのエリアを足して65店舗、それ以外の全国には55店舗あります。

つまり圧倒的にオークランドに支店は集中し、地方に行けば行くほど支店はないということなんですね。これはどの銀行も同じか、もっとオークランドに集中する傾向があります。

そして地方の街になると、この5つの銀行が揃うことはなく、Aの街にはBNZとANZがあるけど他はない、Bの街はWestpacとKiwibankがある。なんていうことが起こっています。

銀行がなくなる街も増えてきている

そんな小さな街にある銀行がATMだけ残してなくなってしまったら。

ニュージーランドの銀行は現在、振り込みはもちろん自動振り込みの設定や海外送金など昔は窓口でしか行えなかった操作をほとんどオンラインで行うことができます。

またATMはあるので出入金ができたり、支店がなくなっても図書館やi-Site(インフォメーションセンター)に銀行とつながるiPadなどの端末があり、そこでテレビ電話を使って銀行の人とやり取りをすることもできます。

なので、多くの人は問題ないといえば、問題ありません。

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ところが今、問題になっているのはお年寄りです。
「オンラインで振り込み」と言われてもパソコンが不慣れです。また図書館やi-SiteにあるiPadで相談ができるといっても抵抗がある人もいます。

だからといって隣町に支店があれば行くのか?といっても時速100キロで片道15分も20分運転するのは大変です。

実際の例を見てみましょう

one horse

例えば南島にリーフトン(Reefton)という人口1000人の小さな街があります。
この街に近い比較的大きな街はグレイマウス(Greymouth)という街で、車で1時間かかります。

この街は以前、僕が働いていた職場から一番近いスーパーマーケットがあったので、すごく馴染みのある街です。

この街にはBNZという銀行の支店があります。でも、WestpacとANZのATMはあるもののそれ以外の支店はありません。

BNZは支店としてお店を構えて朝から夕方まで営業していましたが、今はi-Siteの一部を間借りして1日3時間だけ営業しています。

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もしこの街でBNZが撤退してしまうと、上で書いたような「最寄りの銀行まで車で1時間」というとんでもない状況に陥ってしまいます。

実際ニュージーランドの多くの小さな町で「住んでいる街に銀行がなくなるかもしれない」という問題を抱えています。

人口が少ないニュージーランドならではの問題

ニュージーランドは今回の銀行に限らず、小さな街で生活に必要なものが手に入らないなどさまざまな問題を抱えています。

上で紹介したリーフトンや星空で有名な街テカポもそうなんですけど、スーパーマーケットはあってもコンビニに毛が生えた規模で、なおかつ売ってる食材・日用品・お酒など取り扱っているものは定番中の定番のものばかりで、選択肢はほとんどありません。街に1つか2つしかスーパーがなければ競争も起こらないので言い値で買わされているようなもの。値段は大きな街と比べてけっこう高めです。

他にも大きな病院はなく、町医者みたいな人が手に負えないと車で1時間もかかるようなところに行かなければならなかったりします。

便利さを求める人は小さな街を離れてしまうし、人が離れてしまえばその街はさらに過疎化が進んでいきます。あとは子どもが育ってきたときの高校・大学がないのも人が離れていく原因の1つですね。若い人がドンドンいなくなり、高齢化が進んでいきます。

日本でも田舎の街でこういったことが起こっていますが、ニュージーランドの場合、都市部以外ほぼ全域でこういった問題を抱えています。これが悩ましいところです。

今回は明るくもないし、楽しくもない話なんですけど、最近こういう話題がニュースで取り上げられていますよというお話でした。

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