深刻化する子どもの虫歯。5歳未満で1/3に虫歯あり ニュージーランド

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今日はここ数年、徐々に深刻化しつつある子どもの虫歯についてのニュースです。

純粋に子どもが歯を磨いていないだけの話かと思いきや、思わぬ国が現在抱えている幾つかの別の問題ともリンクしていたので、紹介してみることにしました。今回はいたって真面目なお話です。

深刻化する子どもの虫歯

Tooth

昨日、ニュージーランドの新聞サイトstuff.co.nzで「One in three Canterbury preschoolers have rotten teeth」という記事が掲載されていました。

この記事によるとカンタベリー地方に住む5歳児を対象にカンタベリー地方の保健所(Canterbury District Health Board)が虫歯の調査を行ったそうです。その結果、35%が虫歯の治療を受けたり、最悪の場合抜歯をした経験があるそうです。

この「5歳未満で歯の治療を受けたことがある子ども」を人種別で分けた時、アジア人の子どもで54%、マオリの子どもで58%、さらにラロトンガなど南太平洋の島々出身の子どもにいたっては62%にも達していたそうです。さらにその中の半数が”Severe 深刻な状況”と判断されました。

逆にNew Zealand Europeanと呼ばれるマオリに属さないニュージーランド人は平均を下回る28%にとどまりました。

驚くことに抜歯をするほど進行した虫歯を持った子どもは平均で4.5本も歯を抜かなければならなかったそうです。
保健所のMartin Lee医師によると、子供の虫歯問題は年々ひどく、また若年化が進んでいるとのこと。

昨年、4歳のある子供が8本の歯を抜き、さらに6本の歯を削って詰め物を入れなければならなかったそうです。また、2009年は3歳児が歯の治療のために麻酔を使ったケースが8%だったのに対して、5年後の2014年は13%に上がっていました。

また同医師は「乳歯を抜くことはおとなになってからの口内環境にも大きく影響する」と語っていました。
というのも、乳歯を抜いてしまうと次に生えてくる永久歯が変な方向を向いたり、場合によってはおかしな場所に生えてきてしまうことがあるそうです。
それが結果として歯科矯正をしなければならなくなったり、磨きにくい箇所を作って更なる虫歯へと繋がる可能性も十分にあります。

興味深い調査結果と国が抱える問題

Hahaha!

今回虫歯が多い人種がわかったわけなんですけど、この問題は「人種」ではなく別のところにあるのでは?とMartin Lee医師は語っています。

ニュージーランドには、学校がある地域の世帯所得などを基準に、学校を10段階で評価する”Decile”と呼ばれるシステムがあります。このシステムでは「10」が一番評価がよく、Decileが10の学校では23%の子どもに虫歯があり、逆に一番評価が低いDecile1の学校では平均を大きく上回る65%の子どもに虫歯があったそうです。

こういったことから虫歯は”Disease of poverty 貧困が生む病気”とMartin Lee医師は語っていました。

虫歯予防と虫歯の原因は?

ところで虫歯の原因は?というと、朝晩のキチンとした歯磨きと、フッ素が入った歯磨き粉を使うこと、そして「甘いものの食べ過ぎ/飲み過ぎ」があげられるそうです。

特に「甘い飲み物の飲み過ぎ」は深刻で、肥満の原因にもなることからニュージーランドでは砂糖税(Sugar Tax)を導入して、甘いものの値段をあげて購入を控えさせるのと、税収を糖分を摂り過ぎることで起こる病気の治療などに当てるという法案も出ているほどです。

ちなみに「フッ素入り歯磨き粉」もまったく別の話なんですけど、「良い悪い」という意見が飛び交っています。

子どもに虫歯が多いことが不思議でなりません

Yes, I have been busy.

ニュージーランドは大人の場合、歯医者は全額負担です。虫歯の治療をしただけで10万円15万円かかることがざらにあるそうです。神経を抜いて差し歯にしたり、インプラントにした場合の請求額は大変な金額になります。

ところが18歳未満の子どもは基本的に「無料」なんです。
レントゲンを含む虫歯の検査や虫歯予防、さらに抜歯も無料です。18歳までにキレイな口腔環境を作って、あとは実費を払ってくださいという考え方のようです。

それでも虫歯の子どもたちが地域によっては60%以上もいるって不思議じゃないですか?

Free dental care for under 18s | New Zealand Government

貧困層の人たちがお金を持っていないのはわかります。そしてもし歯の治療が子どもも高額なら、歯の治療を受けていない子どもが多くても仕方ないかもしれません。ところが無料なんです。それでも虫歯を持っている子どもが60%以上もいたりするんです。

それって不思議でなりません。きっと虫歯が多いのはお金の問題ではないんでしょうね。

日本の5歳未満の子どもがどのくらい虫歯の治療をしたことがあるのか比較するために探してみました。
比較できたら、この「5歳時の35%が虫歯を持っている」という数字が、どういう状況なのか多少イメージしやすくなると思ったんですけど、残念ながら見つけることができませんでした。

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