実現したら大変!?ニュージーランドでベーシックインカム導入の動き

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ここ最近ニュースで「ベーシックインカム」という言葉を聞いたことありませんか?

ベーシックインカム制度が何か一言でいってしまえば「さまざまな社会保障の代わりに国が国民全員に毎月一定額を給付する制度」です。

そのベーシックインカム制度をニュージーランドの二大政党の1つLabour Party(労働党)の党首が導入しようと動いているそうです。

もし導入されたら、国を良い方向か悪い方向かわかりませんけど、ひっくり返す出来事になるかもしれません。

そこで今回はそんなニュースの概要と、ベーシックインカムって何?という話を紹介したいと思います。

ニュースの概要

Andrew Little

ニュージーランドの2大政党の1つLabour Party(労働党・野党)の党首Andrew Little(上の写真の人)が先日、新聞社のインタビューで「ベーシックインカム導入の公約を次の選挙で掲げることを検討している」と発表しました。

現段階では具体的な話はされておらず、労働党は今月開かれる会議で導入に向けて実現可能かどうかを話し合うそうです。

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つまり次の選挙で労働党が政権をとった場合、ベーシックインカムがニュージーランドで導入されるかもしれません。

もちろん「たられば」な話なので、そもそも労働党が試算しても「これは無理だから止めよう」となるかもしれないし、そもそも労働党が政権を取れなければ、国民党が言い出さないかぎり実現することはありません。

なので「そんな動きがありますよ」程度のお話です。

ところでベーシックインカムっていったい何なんでしょう?

ベーシックインカムって何?

Cathedral Caves, New Zealand

ベーシックインカムというのは、政府が国民に最低限の生活を営むことを保障するために、年齢や性別、収入、資産などに関係なく毎月一律で現金を給付する仕組みのことをいいます。

つまり支給額が10万円と決まれば、老若男女問わず一律で10万円が給付されるというものです。例えば国民が1億人いる国の場合、国は毎月10兆円のお金を国民に支払うということです。

「そ、そんな無茶苦茶な仕組み成り立たないでしょ」と思うかもしれません。ただしそのベーシックインカムを給付する代わりに、国は年金や失業保険、児童手当などを停止し、そこで支払われていたお金や、さらにそれらを管理するために個別に当てられていた膨大な費用を一本化することで削減できるお金、場合によっては消費税をアップさせるなどして、財政を確保しそれをベーシックインカムの給付に充てるというものです。

ちなみに現在、導入している国はありません。
試験的導入に向けてフィンランドやオランダの都市ユトレヒト、カナダのオンタリオ州が動いていたり、またスイスでも導入の是非を問う国民投票が行われることが決まっています。

ちなみに1970年代に5年間だけカナダのマニトバ州でmincomeと呼ばれるベーシックインカムを実験的に導入したことがあるそうです。
5年間で終わってしまったのは政権が変わってしまったためらしいんですけど、その5年間は貧困がなくなり、その他の今まで抱えていた社会的問題も緩和されたそうです。

ただ実験期間が短かったため、長期に渡る効果は測定することができませんでした。

ベーシックインカムのメリット

Aerial view of Abel Tasman National Park

ベーシックインカムにはどんなメリットがあるのでしょうか。

例えば一定の金額を国民全員に給付することで、貧困層の人たちも最低限の生活を送れるようになります。結果、貧困層による犯罪が減るのでは?ともいわれています。

また「1人あたり幾ら」という給付のされ方をするため、1人10万円なら4人家族なら40万円、6人家族なら60万円給付されることになります。つまり子どもを増やすことで世帯の所得が増えることに繋がり、少子化対策になるかもしれません。

また一定の所得があるなら…と物価が安いところに移住する人が出る可能性もあります。そうすることでその物価が安い地域の活性化にも繋がることも考えられます。

そのほか、政府としては幾つもあった社会保障がなくなるため簡素化ができます。また今まで支給されていた社会保障を運営するための業務がなくなり、その社会保障の運営費もコストも削減できます。

また今まで通り仕事している人は、ベーシックインカム分だけ収入がアップするわけなので、その分のお金を使うことができます。結果、それが消費を生み経済を回していくかもしれません。

他にも「メリット」といわれているものは、書ききれないほどです。

ベーシックインカムのデメリット

Auckland, New Zealand

ところが一方ベーシックインカムにはデメリットがたくさんあります。

「ベーシックインカム」という考えが以前からあり、導入を検討している国はあっても、肝心の導入事例がほとんどありません。

つまり理想論のなかで「メリット」はいくらでもあげられるんですけど、デメリットはフタを開けてみなければわからないことが山のようにあります。

そんな中、大きなデメリットどころか国の転覆に繋がりかねないのが、誰もが懸念する「そんな夢みたいな仕組みがうまく機能するのか」ですね。

そんな大きな話ではなく身近なところだと「貧困層を救える」といっても、その貧困層の人たちが給付されたお金を健全に生活費として使うとは限りません。それをすべてお酒やタバコ、中には薬物などにまわしてしまう可能性もあります。

またそういう人たちからお金を巻き上げる人たちや、給付金を狙った詐欺も横行する可能性があります。今までなかった新たな犯罪が生まれることも十分に考えられます。

さらに「4人家族で40万円もらえるなら働かないでいいや」と「働かなくなる人たちが増える」かもしれません。そうすると国全体の労働力が落ち、それが結果的に今までになかった問題を引き起こすかもしれません。

あとは移民に対してどうなるのか?ですね。
永住権を持っている人は全員もらえるのか、それとも制限や給付基準(例えば在住何年以上など)を設けられるのか、またニュージーランドに移民してくる人だけでなく、ニュージーランド人で海外に住んでいる人はどうなるのか?などもあります。

実はメリット同様、デメリットになるかもしれないことも書き始めたらキリがないんです。

個人的にはこう思う

Lake Tekapo, New Zealand

個人的な目の前のお財布だけを考えたら、国が毎月黙っていてもお金をくれるのはありがたいです。ものすごく嬉しいです。

でも、それが本当に良いことなのか。国のため、国民のためになるのかは正直まったくよくわかりません。ネガティブな面をほじくり始めればキリがなく、ポジティブな面は魅力的なことばかりです。

もし本当に導入された場合、ニュージーランドの「移民する国」としての価値は一気に上ること間違いなしですね。その場合、ニュージーランドへの移住は難しくなったりするのでしょうか。その辺も気になるところです。

ベーシックインカム。いったいどうなるんでしょうね。
ここ1−2年で大きな動きがあるとは思えませんが、情報が入り次第紹介していきたいと思います。

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