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今日はちょっと面白い村を紹介します。
ニュージーランドで唯一、女王の存在を否定して、自分たちは共和制(Republic)であると主張している村があるんです。
そもそも共和制って何よ?という人もいると思うので(正直、僕もイマイチよくわかっていませんでした)その辺もあわせて紹介します
そもそも「共和制」って何?
本編の前に「そもそも共和制って何?」から紹介していきたいと思います。
「え?そんなの知ってて当然でしょ」という方は下に読み進めてもらってかまいません。
共和制というのは、国のトップに君主(王様や女王、天皇など)を置かない国です。
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共和制の対となる言葉は「君主制」で、日本やイギリス、ニュージーランドなどは国のトップに天皇や女王がいます。君主制でも君主が政治的な実権を持たない「立憲君主制」と、君主が全権力を行使できる「絶対君主制」があります。
つまり今回紹介する村はエリザベス女王の存在を認めていないということですね。
共和制の村Whangamomona
ニュージーランドの北島に、富士山にソックリな山「Mt Taranaki タラナキ山」があります。そのタラナキ山に近い街Statford(スタットフォード)から内陸へ45分ほど車で走ったところに、今回紹介する村Whangamomona(ファンガモモナ)はあります。
この村の人口たった数十人、村の周りの農家を含めても200人に満たないほど小さな村です。
そんな小さな村は1988年に行われた地域の再編成で、もともと属していたTaranaki Region(タラナキ地方)からManawatu-Whanganui Region(マヌワツ・ワンガヌイ地方)に移ることが決まりました。
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そしてその時の住人はそれに反対し、なぜかイギリスの女王やニュージーランドの首相を否定する「共和制 Republic」を取ると宣言したんです。
「共和制をとる!」と宣言した翌年の1989年には独自に大統領を選挙で選び、それから約30年経った今でも自分たちの方針のもと、ものごとを進めています。
選挙は2年おきに行われます。最近では2017年に行われました。この選挙の日はWhangamomona Republic Dayというイベントとして開催され、ニュージーランドの各地からたくさんの観光客が来る一大イベントになっています。
呪われた大統領職
一代前の大統領はVick Prattという女性でした。
彼女は、その前の10年にも渡って大統領を勤めてきたMurk Kennardが2015年に再選後、亡くなってしまいその代理として「仮」の大統領に選ばれました。
ところが彼女は大統領になるかどうか迷ったそうです。
というのも、ファンガモモナの大統領職は非常に危険で、命さえ落としかねない仕事だからです。
いったい何が危険なのか?というと
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実は2015年になくなった大統領を含め、歴代の大統領はすべて任期のあいだに亡くなる、もしくは死に繋がる何かが起こるからなんです。彼女はその「呪い」とも呼ばれる良くない流れを承知のうえで仮の大統領になりました。
ところで、このファンガモモナの大統領は顔ぶれがすごいんです。
選ばれた大統領の顔ぶれがすごい
全然代の大統領(4代目)は先ほど紹介したMurt Kennardで2005年から2015年まで10年間ものあいだ大統領を務めました。
そして遡って初代の大統領はIan Kjestrupで1989年から1999年まで同じく10年間、大統領を務めました。
でもこれだけでは「顔ぶれがすごい」なんて言えませんね。
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すごいのは2代目と3代目です。
なんと2代目は「ヤギ」なんです。名前をBilly Gumboot the Goatと言います。
彼は選挙中に、他の立候補の投票用紙を食べてしまって、大統領に選ばれました。ところが大統領に選ばれてから18ヶ月後に突然亡くなってしまいました。
そして3代目は…なんだと思いますか?
プードルのTai the Poodleです。
このプードルのTaiは在職中に亡くなりこそしなかったものの、暗殺されそうになり、その結果退任せざるを得ない状況になってしまったそうです。
つまり、ファンガモモナの大統領は、人→ヤギ→犬→人→人、そして人の順番で選ばれているわけです。
車で旅行するときは立ち寄ってみましょう!
このファンガモモナのホテルにあるパブでは、旅行者のパスポートに入国スタンプを押しているそうです。

それがこのスタンプです。
また古い写真などが飾られていて、ちょっとしたニュージーランドの田舎町の歴史を垣間見ることができます。
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もしオークランドからニュープリマスに行くことがあれば、ちょっとメインルートから外れるんですけどファンガモモナに訪れてみてはいかがでしょうか。ちょっと変わったものを見ることができるかもしれません。