世界で最初に最低賃金を制定した国ニュージーランド

この前の月曜日10月24日、ニュージーランドは祝日「Labour day」という日本の勤労感謝の日にあたる祝日でした。

ニュージーランドは世界で初めて「8時間労働」を導入した国であったり、「女性の参政権を認めた国」だったり、世界に先駆けたことをを導入してきた国なんです。

今日は今でこそ当たり前になっている「最低賃金」が世界で一番最初に導入されたのはニュージーランドですよ。というお話をしたいと思います。

最低賃金を世界で最初に導入した国ニュージーランド

今でこそ「最低賃金」は当たり前のように定められていますが、昔は労働者の地位は低く、最低賃金なんてもちろんありませんでした。

日本で最低賃金が導入されたのはいつ?

まず、ニュージーランドがいつ世界で初めて「最低賃金」という制度を導入したのかを紹介する前に、日本で最低賃金がいつ導入されたのか?について紹介します。

日本で最低賃金が導入されたのは1959年でした。

当時、多くの国ですでに最低賃金制度は導入されていていたので、決して世界的に見て早い導入ではありませんでした。しかも、最初に導入された最低賃金は、雇用側の意見しか反映されないものだったので不完全なものでした。そこで1959年から9年後の1968年に改定した最低賃金の法律が制定されました。つまり今からまだ48年前ということですね。

ということは今68歳の方は当時20歳。最低賃金という制度がない時代を生きていたと思うと不思議です。

ちなみに日本の現在の最低賃金は全国平均で823円、一番高いのが東京で932円、神奈川で930円、そして少しあいだが開いて3位は大阪の883円です。一方最低賃金が安いのは、宮崎と沖縄の714円、そして鳥取、高知、差が、長崎、熊本、大分、鹿児島が715円でした。

同じ日本でも200円以上差があります。でも、その分家賃とか生活費が安かったりするので、妥当なところなんでしょうか。

最低賃金を世界で一番最初に導入したニュージーランド

lambton quay, Wellington

では、話をニュージーランドに戻しましょう。ニュージーランドが最低賃金が導入されたのは、今から120年以上も前の1894年です。

当時制定された「Industrial Conciliation and Arbitration Act 1894」という法律の中で最低賃金の内容が盛り込まれました。この「Industrialなんとか」という長い名前の法律は、簡単に説明すると「仲裁・調停法」です。労働基準法の要素も含まれています。

内容としては労働組合や企業と従業員のあいだの取り決めを作ったり、双方の意見をまとめて調停・和解することを目的とした法律です。

この法律に則って、相当合意するまで裁判所→高等裁判所→最高裁判所という順を追って裁判することになります。何だかすごく近代的な法律です。

この法律によって当時、ニュージーランドは世界的に「労働者にとっての天国」であるという評判が広まることになりました。

現在のニュージーランド

現在、ニュージーランドの最低賃金は15.25ドルです。
日本だと地域によって最低賃金が違うんですけど、ニュージーランドは全国一律で定められています。

ニュージーランドの最低賃金は年々上がっています。
歴史を紐解いていくと、1894年の時点の最低時給はわからなかったんですけど、1975年、今から40年前の最低賃金は「1.95ドル」でした。

そしてそれから22年経った1997年は「7ドル」でした。つまり1975年から1997年の22年間で5ドル上がって、さらに1997年から2014年の17年で7.25ドル上がっているんですね。物価の上昇が加速しているのがわかります。経営者にとっては大変でしょうね…

Previous minimum wage rates|Ministry of Business, Innovation & Employment

いろいろなことに公平であろうとする国

Vegetable Market, Wellington

ニュージーランドに住み始めて肌で感じることであり、またこういうサイトを運営していて得た知識からも感じるのは、ニュージーランドの人たちや国自体がいろいろなことに対して「公平であろう」とする姿がすごく見えます。

もちろん現実として貧富の格差が酷かったり、多民族の国なので人種差別もゼロではありません。世の中にそういうものがゼロの国はありません。でも、メディアなどで格差や差別について語られることも多く、公平であろうという流れを感じます。

永住権所有者の権利も他の国と比べてかなり保証されています。
「ニュージーランド国籍」を持っているのとほとんど変わらない権利が与えられています。

それに住んでいる人たち一人ひとりが自分の権利を主張して、行使しています。
それってすごく住んでいて居心地がいいです。日本の残業時間の多さや、男女の格差、それと在日外国人に対する国の体制などは、日本に住んでいる人たちにとって良いことがありません。

ただニュージーランドは物価が高いです。ものもありません。
それでも人間らしく、そして自分らしく行きていける国というのは、なかなかあるものではありません。今後もその良さが失われずに続いてくれることを願います。

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