ある政治家の対応に見るニュージーランド人と日本人の違い

スポンサーリンク

2007年に起こったあるニュースをネットで見つけました。

その事件の結末が、ニュージーランド人と日本人の違いを良い感じにあらわしているように思えたので、今日はその「ニュージーランド人と日本人の違い」について紹介したいと思います。

その出来事は2007年の8月末、ニュージーランドの政治家Jacqui Dean(ジャッキー・ディーン)が、ある人からDihydrogen Monoxide(ジハイドロジェン・モノオキサイド)、略してDHMOという物質をニュージーランドで禁止にするべきだから、禁止にする活動を手伝って欲しいといわれました。

20130718 Nagoya City Science Museum 4

これがその物質の化学的な模型です。
その物質DHMOについてジャッキーさんが受けた説明はこんなものでした。

その物質の特徴は…

  • 水酸の一種で常温では液体である
  • 酸性雨の主成分である
  • 温室効果を引き起こす
  • 火傷の原因となり得る
  • 地形の浸食を引き起こす
  • 多くの物質の腐食を進行させたり、さびの原因になる
  • 原子力発電所で用いられる

などなどです。

こんな危険な物質はニュージーランドにあってはいけない!と思ったジャッキーさんは衛生局の局長Jim Anderton(ジム・アンダートン)に「DHMOという薬物をニュージーランドで禁止にすべきである」と手紙を書いて、直筆のサイン付きで送ったそうです。

DHMOとはどんな物質か

ところでDHMOとは、日本語だと正式名称を「一酸化二水素」と言います。
水素と酸素の化合物で、酸素が1つと水素が2つから成り立っています。

化学式で書くと、酸素Oが1つ、水素Hが2つ。O1H2…H2O

スポンサーリンク

Morning Dew

つまりをわかりにくく表現しただけのものだったんです。

もともとこの話は、1989年にカリフォルニア大学の生徒が考えたジョークでした。それが発展し1997年には「人間はいかに騙されやすいか」という調査で使われ、それがキッカケで世界的に広まりました。

その後、最近では2013年にフロリダのラジオ局がエイプリルフールのジョークとして番組の企画で「水道水にはDHMOと言うこんな物質が含まれている」とし、上で書いたような危険性を放送しました。すると水道局に問い合わせが殺到、街中が騒然としてしまったという笑えない事件まで起きています。

この一酸化二水素の話は日本でも何度か紹介されたことがあるので、知っている方も多かったのではないでしょうか。

ニュージーランド人らしい反応

衛生局のジムさんはもちろんDHMOが何なのか知っていました。

そこでジャッキーさんに対して

先日送っていただいたDHMO禁止化についての手紙ありがとうございます。ただ衛生局はDHMO(またの名を水)を禁止にするつもりはありません

と、送り返したそうです。

日本で、もし同じことを政治家がやってしまったら。
「面目を潰された」とか「やって良いことと悪いことがある!」と激怒したり、その情報を流した人を糾弾するはずです。

ところがそんな結果を知ったジャッキーさんは怒るどころか大笑いしました。

完全に騙されたよ!手紙を受け取って読んでいて大声で笑ってしまった。すごく面白かった

と新聞社のインタビューに答えました。

Horse

個人的にはこう思う

この一酸化二水素のジョークは、やり方次第では「やってはいけないジョーク」です。
いい例がアメリカのラジオで流して、街が騒然としてしまったり、政治家を動かしてしまうのはやり過ぎです。

でも、それを笑いに変えてしまうニュージーランド人って良いなーと思いました。

もちろん本当は、騙されてはらわたが煮えくりかえるほど怒っていたかもしれません。
でもインタビューで「面白かった」とサラッと答えてしまうのスマートで格好いいとすら思えてしまいます。

それと別のジョークで思ったことがありました。
DHMOと似たアメリカのジョークなんですけど、「犯罪者の98%がパンを食べたことがあり、多くの犯罪者は罪を犯す24時間以内にパンを食べているから、パンは危険な食べ物である」というのがありました。

これは「ジョークだ」ってわかりやすいですけど、きっと世の中で売られているさまざまなモノが、今回の水やパンのジョークみたいなものを言葉巧みに使われているんでしょうね。そして、そうとは知らない消費者はモノを買ってしまうんだと思います。
あと健康食品とか、○○健康法なんかも水とかパンの話に近いものがあるように思えます。

本当に必要な物は何か、本当にこれを買う必要があるのか言われた言葉だけを信じないで、自分の目で見て考えて動かないといけないなと思いました。

とかいいながら、新しいiPhoneが出ると聞けば目をキラキラさせたり、「このワイン、金賞受賞してるよ!」といって金賞のシールが貼ってあるワインを買っちゃったりするんですけどね…

こんな記事もよく読まれています

スポンサーリンク

COMMENTS