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パロディーものの笑いって、ネタ元を知っていればすごく面白いんですけど、ネタ元を知らないと全然笑えないことがあります。
また、その元ネタが不謹慎であればあるほど知ってる人にとっては面白いんですけど、知らない人に取っては不快でしかありません。
オーストラリア、シドニーに住むニュージーランド人のMullinsさんは、シドニーからニュージーランドに帰郷するために乗った飛行機で、自身が着ていたTシャツが原因で機内を騒然とさせてしまったそうです。
不謹慎すぎたTシャツ
写真がちょっと小さいんですけど、彼がそのニュージーランド人Mullinsさん。そしてこれが彼の着ていたTシャツです。
ちょっと読みにくいので、文字に起こしてみると
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Hello my name is Inigo Montoya. You killed my father. Prepare to die.
意訳:やあ、僕の名前はイニゴ モントヤ。キミは僕のお父さんを殺した。死ぬ準備をしろ
という感じです。
この言葉、1987年に制作され、日本でも翌年1988年に公開されたアメリカの映画「The Princess Bride 邦題:プリンセス・ブライド・ストーリー」に出てくる台詞なんです。
彼がなんでこのTシャツを着て飛行機に乗ったのかは不明なんですけど、たぶん軽いブラックジョーク、もしくは何も考えずに着ちゃったんだと思います。
その映画を知らない人のために動画を紹介します。
興味ある方は元ネタをご覧ください。セリフからもわかる通り復讐ものですね。
機内がプチパニック状態
これから3時間半のフライトをする人たち、特にこのネタ元の台詞を知らないに取って、Prepare to die(死ぬ準備をしろ)という言葉は思いっきり不安をあおる言葉です。「自殺テロ?」って思ってもしょうがありません。
このシャツを見た搭乗前の待合ロビーでは、これから飛行機に乗る人たちが「あの人のシャツ見て」「あら、いやだわ」とコソコソ話程度の話題になりました。でも、もしテロリストだったら怖いので誰も彼に声を掛けられませんでした。
そして搭乗してから、搭乗客の誰かがフライトアテンダントに「あの人、大丈夫かしら?」と伝えたそうです。
そこでフライトアテンダントはMullinsさんに
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Are you able to remove it because some of the passengers are quite intimidated by it
意訳:恐れ入りますが、そのシャツを脱ぐことはできますか?そのシャツのせいでかなり怖がっているんです
と言いに来ました。
元ネタを知っている周りの人たちはもちろん笑っていますが、知らない人に取っては恐怖でしかないわけです。
そのあと結局、代わりのシャツを用意されるわけでも、フライトアテンダントが何か言ってくるわけでもなく飛行機は飛び立ち、もちろんMullinsさんはテロ行為を行うつもりもないので、無事にAucklandに到着しました。
Mullinsさんは新聞社の取材に対し「カンタス航空の対応は過剰すぎて、むしろ笑えてきた」と述べているそうです。
ちなみにカンタス航空にはドレスコードがあり、他の搭乗員を不安にさせたり、失礼になったり、傷つけるような言葉が書いてある服は着てはいけないことになっています。なのでMullinsさんは航空会社として当たり前の対応をされただけだったりします。
個人的にはこう思う
記事の中でMullinsさんは、「何がいけないの?」という姿勢を崩さず、過剰な反応をしたカンタス航空に対して「アホくさ」という態度に出ています。
これって良くも悪くもニュージーランド人らしさが出ています。
ニュージーランド人は周りの目とか、他人がどう思うかに対して無頓着、無神経なところが多々あります。
だから、こういう自分さえ、ネタ元を知っている人さえ面白ければ良いジョークをやって、わからない人のことをまったく考えていないわけです。
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でも、この「他人の目に対する無頓着さ」は、日本で言う「空気を読めない人はダメ」と真逆の考えなので、時には周りの目なんか気にせず、困っている人にスッと手を差し出す優しさになったりします。それにそもそも周りがとやかく言わないので自由に生きられる雰囲気に繋がったりします。
ま、でも今回のシャツは不謹慎ですよね。TPOをわきまえた服装はしておかないといけないなって思います。