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飛行機に乗ると離着陸のとき、必ず機内の照明を消して窓のシェードを開けるように言われますね。
あれっていったいなんでそんなことをしないといけないのでしょうか。
以前、飛行機に乗った時フッとそんなことを思ったので調べてみました。
なんで照明を落としてシェードをあげるのか
どうして、照明を落としてシェードを開けなければいけないのでしょうか。
離着陸の時、機内を暗くして、外が見えるようにしないと困る理由があるってことですよね。
例えば携帯電話など電波が出るものは飛行機の精密機器を妨害する恐れがあるので、電源を切るか機内モードにしなければいけないのはわかります。でも、機内の電気を消したり、シェードを開けるのは操縦に影響が無さそうです。
不思議です。
「魔の11分間」に備えた対策
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© Nathan Wind as Cochese
飛行機の世界には「魔の11分間」と呼ばれる時間があります。
飛行機事故のほとんどが離陸の3分と着陸の8分を足した11分のあいだに起こっているそうです。
ちなみに着陸時の方が事故が起こりやすいイメージがあるんですけど、実際は離陸のときの方がエンジンの出力を大きくしているので大きな事故に繋がる可能性が高いそうです。
実はこの「照明を落としてシェードを開ける」理由はこの「魔の11分間」と大きく関係しているんです。
例えば普段の生活の中で、明るいところから急に暗いところに行くとどうなりますか?
寝るとき照明を落とすと、部屋の中は真っ暗ですね。でもしばらくするとだんだん目が慣れてきてものがいろいろ見えてきます。
© caribb
これと同じことが機内で起こらないように照明を落としています。
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もし夜間の飛行で電気を付けっぱなしシェードも閉めたまま何かトラブルが起こった場合。
そのトラブルが電気系統に影響を与えてしまうと照明は消えて、機内は急に真っ暗になってしまいます。急に暗くなれば乗客はもちろん乗務員も何も見えなくなってしまうので身動きが取れなくなってしまいます。
もし昼間、すべてのシェードを閉めたまま何かのトラブルが発生した場合、きっと乗客はシェードを開けるでしょう。
するとシェードを開けた途端、太陽の光が入ってきて今度は急に明るくなって目が眩んでしまいます。今度は暗闇ではなく強い光で視界を奪われてしまいます。
そのため飛行機の離着陸の前に電気を落としてシェードを開けておくことで、その時間帯の自然な明るさに目を慣らすことができるわけです。
特にフライトアテンダントは乗客を避難させる必要があります。そんな状態で目が眩んでいたら乗客を避難させるどころではありません。
シェードを開けるもう1つの理由は機外で異変が起きたときに気がつきやすいのと、フライトアテンダントや乗客がどっち側でトラブルが発生しているかを瞬時に判断できるようにするためらしいです。
当たり前ですけどいろいろ考えられていますね。
今度、一時帰国で飛行機に乗るときは手元を照らすライトも念のため消しておこうと思います。