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日本語の「プリン」を英語にすると「Pudding」と綴ります。
ところがニュージーランドに限らず、海外のレストランで「Pudding」を注文すると、日本人が思っている「あのプリン」とは全く違ったものが出てきて、びっくりしてしまう人がいます。
例えばデザートのメニューに「Sticky date pudding」と書いてあった場合、こんなものが出てきます。
ちなみにPuddingは左ではなく、右にあるスポンジケーキのようなものです。日本のプリントはまったく違うものですね。
なんだか名前だけ似ていて見て目がまったく違う「プリン」と「Pudding」。これらはいったいどうしてこんなに違うのでしょうか。
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Puddingって何?
まず始めに英語の「Pudding」がいったい何なのか紐解いてみましょう。
イギリスやニュージーランドのPudding
イギリスやその元植民地だった国(オーストラリアやニュージーランド)では「Pudding」という言葉に2つの意味があるようです。
1つはデザートとしてのプリン。
これは蒸して作ったけっこうシットリしたスポンジケーキをベースに、甘いソースやカスタードをかけたものや、米を牛乳で炊いて甘くして食べるrice pudding(ライスプディング)です。上で紹介したSticky date puddingはこの「蒸して作ったしっとりスポンジケーキですね。
そしてもう一つはご飯やおかずとしてのプリンです。
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上の写真はYorkshire pudding(ヨークシャー・プディング)といって、小麦粉、卵、塩、牛乳、水などで作るシュークリームの皮のようなものです。ローストしたお肉やグレービーソースと一緒にパンのような感じで食べます。
他にも血を材料として作られるソーセージをBlack Pudding(ブラック・プディング)と呼んだりします。
日本人のプリンとはほど遠いものですね。
アメリカやカナダのPudding
ところが一方アメリカやカナダには、上で紹介したようなRice puddingやパン的な食べ方をするPuddingもありますが、卵をベースにしたカスタードや、ゼラチンを含んだムースのようなもので作られたデザートも「Pudding」と呼びます。
これって日本で言うプリンに近いものですよね。
Puddingの歴史
Puddingが生まれたのは16世紀後半でした。
イギリスの船乗りが、航海をして行く中で手持ちの食料を無駄遣いしないために、肉や野菜の破片、パンくずなどを卵と一緒に混ぜ合わせて蒸した料理が元の形です。
その中で、肉などをたくさん入れればおかずになるし、甘い材料ばかりを使えばデザートになるということで、さまざまな方向で進化していったそうです。
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プリンの歴史
日本では「カスタード・プディング」が一般的に食べられるようになり、さらに「カスタード・プディング」を家庭で簡単に作れるようにハウス食品が1964年に発売した「プリンミクス」が「プリン=なめらかな舌触りで、カラメルがほろ苦いデザート」として定着させるきっかけになりました。
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ちなみにプリンミクスもプッチンプリンは「正確な意味でのプリン」ではないって知ってました?
もともと「プディング」は「卵を使った蒸し料理」です。ところがこれらのプリンはゼラチンなどを使って固めるので、正確にいうとプリンではなく、どちらかというとゼリーに近い食べ物だったりするんです。
プリンとPuddingの謎 まとめ
ということで、日本のプリンはアメリカの影響を強く受けて「デザート」色が強いカスタード系のお菓子なんですね。
だから、ニュージーランドなどにあるシットリした生地のPuddingが出てくると、あれ?ってことになるわけですね。
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ところで以前、友人はSticky rice puddingが美味しいことを知って、行くところ行くところで食べていました。
もしニュージーランドに来た歳は、一番最初に紹介したSticky date puddingを食べてみてくださいね。けっこう美味しいですよ。