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ニュージーランドに行くと決めたとき、誰かに「ニュージーランドとかオーストラリアの地図は上下逆さまってホント?」と聞かれたことがありました。
「そんなことないでしょ」と思いつつ、でもよくよく考えてみたら、「北(北極)が上」の地図を誰もが当たり前のように使っているけど、実は南半球に行ったらその常識は通じないのかも?と心のどこかで思ったりもしました。
ニュージーランドの地図は逆さま?
最初にニュージーランドの地図は逆さまなの?という話から始めたいと思います。
答えだけを書くと「ニュージーランドで普通に使われている地図は日本で使われているものと同じ北が上」です。
上下逆さまの地図は、例えばバックパッカーズなどの宿泊施設や語学学校、あとは観光地にあるカフェなどで見かける程度です。あとはお土産物屋さんに行くと売ってることもあります。
ところで地図を上下逆さまにして見ることってあまりないですよね。ちょっと試しに上下逆さまの地図を見てみましょう。
どこに日本とニュージーランドがあるか探してみてください。
パッと見ただけで、ニュージーランドと日本を見つけられる人は少ないのではないでしょうか。
見つけられても見慣れたものが逆さまなだけなのに、すごい違和感がありますね。でも、これも「北が上」というのに慣れ過ぎているからなんですね。
ところで、何で地図は「北が上」なんでしょうか。
上下がない宇宙に浮かんでいる地球にとって本来「北が上」とか「南が下」というものはありません。「北が上」が正しいなら「南が上」も正しいはずです。ところが、一般的に使われる地図は全て「北が上」です。そこでどうして「北が上」になったのかをちょこっと調べてみました。
どうして「北が上」なのか
地図の歴史を紐解いていくと、古代エジプトの地図は「南が上」だったそうです。というのもナイル川が北に向かって流れることから、「南が上である」とされたそうです。ほかにも中世ヨーロッパの一部では「東が上」だったこともあり、その土地、その文明によって、どの方角を上にするのかはバラバラでした。
ヨーロッパでは、古代ローマの天文学者プトレマイオスが書いた本のなかですでに「北が上」の地図が描かれていて、その地図がその後1000年以上ずっと教科書として使われていたので、「北が上」が定着していたそうです。
ほかにも大航海時代が訪れたとき、コンパスを使うようになり、コンパスが常に北を指すことから「北が上」になったという説もあります。
あとは基本的に北半球が主導で栄えていったので、「北が上」という考えが覆されたり、否定されることはなかったんですね。
違う角度から地図を見ると面白い
日本人にとって地図といえば「北が上で、太平洋が真ん中にある地図」を思い浮かべる人が多いですね。
ところがヨーロッパに行くと、太平洋は真ん中ではなく大西洋が真ん中にあります。球体なのでどこで切るかはその人の自由なわけです。
Aの地図が大西洋を真ん中にしたものです。残念なことにニュージーランドは世界の果てです。
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そしてCはAの地図を上下逆さまにしてみました。
さらにBはこれは現実社会でも有り得ないんですけど、左右逆転ですね。Dはそれを上下逆転したものです。
考え方によって地図は「西が上」とか「東が上」でも球体なので間違ってはいません。
でも、幾ら探してもそういう地図は見つけられませんでした。全然違う見え方になって面白いと思ったんですけどね。もしどなたか西か東が上になっている世界地図を見たことがある方いればお知らせください!
ちなみにAmazonでは、「世界逆さ地図」というものが600円ちょっとで売っています。
レビューにも書いてあったんですけど、よーく考えたら文字の上下が気にならないなら普通の地図を買って逆さまに貼れば良いんですよね。
ということで、ニュージーランドの地図は上下逆さまではないですよ。というお話しでした。